第一次霞足聖杯戦争5日目 朝パート1

  ランサー: 拾った礼装はあたしたちには用はないけど、ハジメにあげようか?
  雪緒  : とりあえずデータ見てから処分するか処分するか考えようか。
  ランサー: じゃあ掲示板に乗せておいてくれ。
  GM  : はい、まぁとりあえず5日目に入るわけですが、今日の方針をば纏めましょうか。         朝は寝ないんですよね、珍しく(笑)
  雪緒  : えーっと徹夜状態になるとまずは達成値ペナルティ1でしたっけ。
  ランサー: うん。朝は寝ないで神社にお参り。         その時にハジメの様子を聞くのと、対ライダー同盟について打診。         昼は寝る。夜は作戦開始。多分そんな段取り。
  GM  : なるほど、まぁ常識的な流れですね。
  ランサー: 雪緒は常識的だからな。
  雪緒  : そっか……         (陣地は爆破するもの、とかも常識だってことだね?)
  GM  : 月詠ではどうか知りませんが霞足では常識ではありませんからね?(笑)
  ランサー: ホテルを爆破したやつはいたけどな…(笑)
  雪緒  : そういえば、まだ常識になってないね……
  ランサー: 間違っても常識じゃねえ(笑)

5日目 朝 北部地区/尾砥神社


  GM  : では、朝から神社にお参りに向かうということで、その前に何か話しておくこととかありますか?
  ランサー: あぶらあげ!
  GM  : 雪緒さんは何だかんだで男爵を殺害して童貞を失ったわけですが……女性でもこの表現であってるんだろうか?
  雪緒  : 意味が分からんです。
  GM  : 「童貞を失う=初めてを経験する=初めて人を殺す」というバキでしか聞いた覚えのない兵士の心得です。
  ランサー: それはそれとして。じゃあ神社に向かいながら少し話すか?
  雪緒  : うん。何とか動けるけど、寝られないせいで顔色はかなり悪いよ。
  ランサー: 「大丈夫か? 雪緒。少し休んでからの方がいいと思うんだけど……」
  雪緒  : 「…ううん、今行かないと安心して寝らんない」         寝てる間も気合が必要だから困る。
  ランサー: 「そっか……わかった。雪緒がそのつもりならいいんだ。          ま、とりあえずハジメは生きてるんだからさ。最悪じゃあないよ」         と、気軽に。
  雪緒  : 「うん……」         私としてはそういう問題じゃあないんだけど、言わないでおく。
  ランサー: 「それにあんな図々しい奴、そう簡単に死ぬわけないさ。憎まれっ子世にはばかるっていうしな」
  雪緒  : 「そっかな……」         私の方が図々しいと思うんだけど(笑)
  ランサー: いやいや(笑)         とにかく努めて雪緒の気が楽になるように話していよう。
  雪緒  : そうそう、一応寮を出る前に亜弓さんには今から行きますーってメールしておく。というかしておいた。
  GM  : ああ、はい、その辺りは昨晩の内に予想もしていたでしょうから大丈夫です。         では、二人はそうやって話しながら先日も訪れた神社前の石段までやってきました。         まるで参拝客を拒むような長々とした石段は、下からでは頂上を見通すこともできません。
  雪緒  : 今だと、この階段登ってたら絶対10回くらい休憩いるな(笑)
  ランサー: そんなに眠いなら寝ようぜ(笑)
  雪緒  : いやいや(笑)
  GM  : また、魔術師的には霊山である尾砥山の中枢であり、歴史ある神社を中心とした陣地に         敷かれている結界が非常に重厚な雰囲気を醸し出しています。
  ランサー: 雪緒の手を取る。         「さ、がんばろうぜ」
  雪緒  : 「ん」
  GM  : 詳しく調べなくても見て取れます、ここの陣地は文句なしのAランクでしょう。         それ以外にも魔術的なトラップが各所に仕掛けられているのが表からも分かります。         それらは起動こそしていませんが、いつでも敵対者を撃退できるよう待機状態になっているようです。
  雪緒  : 爆破!?
  GM  : 雪緒さんは一度脳をフラットにして陣地=爆破という常識を捨ててきなさい(笑)
  雪緒  : えへ(笑)
  ランサー: 一応解説しておくと。魔術師にとって陣地ってのは最後の砦で研究施設なんだから         普通の魔術師は自分の陣地を爆破しようなんて神経はもってないからな?
  GM  : 月読第二次で爆破しまくっていたのは、あの連中が魔術師以前にテロリスト集団だったからですね。
  雪緒  : なるほどー。
  ランサー: てなわけで警戒しながら雪緒の手を引いて階段を上っていく。
  GM  : では意を決して石段を登り始める二人を出迎えるように、中ほどの踊り場に人影があります。         アサシン「やぁ、レディたち。無事でなによりだ」
  ランサー: 「…………」
  雪緒  : 「あ、アサシンさん…」(少しだけ安堵)
  GM  : やや傷付いているものの、おおよそ五体満足のアサシンです。
  ランサー: 「なんでこんなところにいるんだ、って聞こうと思ったけど。こんなところに追い出されてるんだな」
  GM  : アサシン「これでも暗殺者のサーヴァントなのでね、陣地内でうろつかれるのは不快なのだろう」
  雪緒  : それだけの理由ならいいんだけどね…
  GM  : アサシン「妥協案として、こうして陣地の端で監視の下、マスターの気配を追っているところだ」
  ランサー: 「いやお前が口説きまくるのが不快なんじゃないかな……」
  GM  : アサシン「ランサー、誤解して貰っては困る。私が相手を口説くのは義務だ」
  雪緒  : 「……うん、平常運転で安心したよ?」
  ランサー: 「なにが誤解なんだ何が」
  雪緒  : 誤解はしてないね(笑)
  GM  : アサシン「だが、そんな私とてTPOは読むということさ。              特に、精神的に衰弱した少女の弱みに付け込むのは矜持に反する」
  ランサー: 「男の間違いじゃないのか? 衰弱してるのはハジメだろ」
  GM  : アサシン「ふむ……本人から聞いた方がいいとは思うが、前情報として話しておこう。              ここの当主が私のマスターの実の父だという事は知っているかね?」
  雪緒  : 「……まったくもって初耳ですよ?」
  GM  : アサシン「私も昨夜始めて知った。無論、マスターもな。              マスターは、記憶を改竄されていたようだ。いわゆる、魔術の秘匿という奴だな。              当主の息子であろうと、元々ここは女系の家。放逐ついでに記憶を奪うくらい造作も無い」
  ランサー: 「すげえ偶然だな……」
  GM  : アサシン「これも縁という奴かもしれないな。マスターとレディ、記憶を失ったものがこうも集まろうとは」
  雪緒  : 「……」(まあ、尾砥ちゃんから伝わったんだろうから仕方ないか)
  ランサー: 「じゃあ、アーチャーのマスターはハジメの妹ってことか?」
  GM  : アサシン「そう……アーチャーのマスターとは父違いの兄妹ということになる。マスターはまるで覚えていないがな」
  ランサー: 「九重はそのことを知ってたのか」
  GM  : アサシン「反応からすれば知っていたようだが、それでもショックなものはショックなのだろう。              実の兄から他人扱いされるというのは。ましてや、目の前でその兄が生死の境をさまようほどの重傷を負えば、な」
  ランサー: 「そうか……」
  雪緒  : 「……その時のこと、聞かせてもらえますか?」         それとも後で訊いたほうがいいのかな。
  ランサー: 幕間ですむなら、今で!(笑)
  GM  : 情報が集まるまで幕間は開帳できません(笑)
  雪緒  : (笑)
  GM  : アサシン「アーチャーが宝具を開帳した関係で、詳細は語れない約定になっている。              が、それ以外の部分のおおよその流れでよければ」
  雪緒  : 「はい…お願い、します」
  GM  : アサシン「そう複雑な話でもないのだが、例の死に損ないを追い詰めたところで、ライダー陣営が襲撃を仕掛けてきたのだ」
  ランサー: 「ああ」
  雪緒  : 「やっぱり…ライダーでしたか」
  GM  : アサシン「幸い、初撃は私が庇えたのでマスターは無事だったのだが……そこにアーチャー陣営がやってきてな」
  ランサー: 「アーチャーもライダーを狙ってたんだろうな」
  GM  : アサシン「三つ巴といった様子だったのだが、幸いにもアーチャー達の狙いがライダー陣営だったこともあり、              そこは協力することが決まった……のだが、アーチャーの所のレディがマスターを見て動揺してな。              隙を作ってしまったのだ。恐らく、それでも普通にレディの方が強かったとは思う。              思うのだが、咄嗟にマスターはレディを庇い……」
  ランサー: 「馬鹿だな!」
  雪緒  : 「(完全には、忘れてなかったってことなのかな……)」
  GM  : アサシン「ああ、馬鹿だ。だが、その生き様は私は誇りに思おう」
  ランサー: 「ちっ……けど心配する奴がいるってことも考えろよな」
  雪緒  : 「……それで。それでその後は…?」
  GM  : アサシン「ああ、話しを戻すが……その時点ではマスターは重傷ではあったが、即死ではなかった。              レディも取り乱してはいたが、直ぐに回復魔術を掛けようとしていたので、大事ないと思っていたのだが。              そこに、また未知のサーヴァントが現われたのだ」
  雪緒  : 「……もしかして、司祭みたいな子?」
  GM  : アサシン「司祭……そうだな、どこかシャーマンを思わせる白を基調とした民族衣装だった。司祭と言われればそう見える」
  ランサー: 「セイなんとかか……          そいつがどうしたんだ? アフロでも浚っていったのか?」
  GM  : アサシン「その少女の姿をしたサーヴァントは、マスターが倒れた瞬間を狙っていたのか、即座に宝具を解放した。              【善悪の根源たるを記す(アヴェスター・ロック)】              と言ったか、一瞬の光、そしてマスターの傷は癒えぬ傷となった」
  ランサー: 「なんだって?」         その宝具名……アヴェンジャーなのか?(笑)
  雪緒  : (笑)
  GM  : アサシン「回復魔術が効かないのだ。傷口から血が溢れ続け、このままでは生死にかかわると判断し、              アーチャーのマスターは令呪を使い、マスターを脱出させた」
  雪緒  : 「……」
  ランサー: 「癒えない傷……不治の呪いか。アキレウスの槍がそんな呪いを帯びてるって聞いたことがあるな」
  GM  : アサシン「残された私とアーチャーのマスターは、その後、追いすがるライダー陣営をギリギリまで引きつけ、              その後なんとか離脱に成功した、というのが昨夜の顛末だな」         この通り傷だらけだが、と肩をすくめるアサシン、控えめに言ってHPが半分くらいになっています。
  ランサー: 「お前の傷も癒えないのか?」
  GM  : アサシン「ふ、心配には及ばないよ、レディ。此れは単純に回復手段が無かっただけの話だ。              流石に、顔面蒼白のアーチャーのマスターに回復してくれとは言いづらかったのでね」
  ランサー: 「なんて言うか大変だったんだな。頑張ったな」
  雪緒  : 「…もう少し、時間置いてからきた方がよかったかな……」
  GM  : アサシン「さて、その辺りはなんとも。なにせ、私はマスターと念話が通じないので、現在の状況がよく判らなくてね」
  ランサー: 「ああ、そうそう。こっちは予定通りバーサーカーとアフロを倒したぜ」
  GM  : アサシン「ほう。それは重畳だ。これで無辜の民が犠牲になる割合は減るだろう。マスターもきっと喜ぶ」
  ランサー: 「途中でキャスターが襲ってきたけど、それもまあ適当に追い払っておいた」
  雪緒  : 「すぐに帰ってくれただけだけどね」
  GM  : アサシン「私が言うのもなんだが、君らも波瀾万丈と言った所ではないかね?」
  雪緒  : 「…私はちょっと危なかっただけでしたよ?」
  ランサー: 「そうだな……ハジメの意識は戻らないのか?」
  GM  : アサシン「ああ、たまに暇を持て余したアーチャーが事情を伝えに来てはくれるのだが。              深夜の段階では治療中とのことだった。朝になってからはまだ来ていないな。              許可があるのなら、私の代わりに様子を見てきてはくれないかね?」
  ランサー: 「そっか……どうする? 雪緒。一度出直すか?」
  雪緒  : 「ううん、一応行くだけ行ってみようか」
  ランサー: 「わかった。んじゃ通るぜ、アサシン」
  GM  : アサシンは頷くと横にずれて道を空けます。         おそらく、ライダー陣営が来た場合は先陣を切るつもりでこの場に待機しているのでしょう。
  ランサー: あ、そうそう。ついでにトロイの譲渡をしよう。説明書つき。         「ああそうだ。ついでにこれを渡しておくよ。色々あって遅れたけど」
  GM  : アサシン「ほう? レディからの愛とあればどのような形であれ嬉しいものだが……でかいな」
  ランサー: 「ああ。あたしが編んだ『トロイの木馬』だ。使い方は説明書を見てくれ」
  雪緒  : たいへんやくにたちました。
  ランサー: 「陣地の中だと強くなるから」
  雪緒  : 敵陣地で+発動だっけ。
  GM  : そういえば味方の陣地でも強くなるんでしょうか、味方の陣地効果を潰して?(笑)
  ランサー: ああ。味方の陣地効果を消す(笑)         原理的には、地面に触れてるところから陣地の魔力を吸い上げて機動力を増してるんだから仕方ない。
  雪緒  : 味方陣地では使えないね(笑)
  GM  : というか、この場で使ったらアーチャー陣営に対する敵対行動に(笑)
  ランサー: お前が一人で戦う分には大丈夫だ!(笑)
  GM  : 鬼がいる(笑)
  雪緒  : (笑)
  ランサー: ともあれ登っていくか。
  ランサー: 雪緒の手を引いて登っていく。
  GM  : さて、では石段を上って行くと、今度は大仰な門構えが目に入ります。         現在はしかと閉じられていますが、表面には鬼の顔が描かれ、左右に首の無い巨人の石像が起立しています。
  ランサー: GS美神かよ!(笑)
  GM  : なぜわかった!?(笑)
  雪緒  : (笑)         まあいいや。近づいても何にもないのかな?
  GM  : とりあえず、そこかしこに魔術的トラップがある現状に代わりはありませんが、門は硬く閉じられています。
  ランサー: 「ランサーとそのマスターだ! ハジメの無事を確かめに来た!」
  GM  : そして、ランサーがそう声を掛けると、門に描かれていた鬼の目にカッ、と光が灯ります。         鬼門「イラッシャイマセ」
  ランサー: 「うおう!? どういう趣味だよ……これが自動扉って奴なのか」
  雪緒  : 「いや違うから」
  GM  : 鬼門「タダイマ、当主ニ伺ッテオリマス。シバラクオ待チクダサイ」         ピー―――ヒョォロロロロロロロ……
  雪緒  : それは何、現代的な音なの?(笑)
  GM  : 分かりやすく言うと、FAXの時の音かな!(笑)
  雪緒  : やっぱりな!(笑)
  GM  : 2an2+4an2         (ころころ……) [4,2]+[6,2,3,4] = 2         チッ、ではしばらくすると、再び鬼門の目にカッ、と光が灯りました。
  雪緒  : だから舌打ちすんなし。
  ランサー: 運か(笑)
  GM  : 鬼門「ドウゾ、オ入リクダサイ」         ゴゴゴゴゴッ、という重厚な音と共に両の扉が開かれました。
  ランサー: 「どういう仕組みになってんだろうな……お邪魔します」
  雪緒  : 「し、失礼しまーす……」         恐る恐る入ろう。
  GM  : チャラリラララ〜、ラリラララ〜♪
  雪緒  : どこのコンビニだよ!?
  GM  : ファ○マに決まってるでしょう!?
  雪緒  : いやそれはわかってるけどね?(笑)
  GM  : ま、さておき、鬼門が開いた先には満面の笑顔のアーチャー、亜弓が待っていました。         亜弓「おー、お前ら早かったな。おはよう、二人とも」
  雪緒  : 「お、おはようございます」
  ランサー: 「おはよう……ハジメが世話をかけたみたいだな」
  GM  : 亜弓「元はといえばマスターを庇って受けた傷だしな。オレがどうこう言うようなことじゃないなぁ」         ポリポリ、と笑顔のまま頬をかきます。         亜弓「まぁまぁまぁ、状況はあんまり良いとはいえないけど、お見舞いに来たんだろう? ついて来いよ、案内するから」
  雪緒  : 「あ、はい。お願いします…」
  ランサー: 「頼む」
  GM  : 亜弓「鬼門、お勤め御苦労! その調子でなー!」         鬼門「イエス、マイスターあゆみ」
  雪緒  : ちゃんと名前で登録されてるんだ(笑)
  GM  : それはもう、携帯の名義も尾砥亜弓で作られていますよ。
  雪緒  : (笑)
  GM  : では、そんな亜弓の案内で古きよき日本家屋といった神社の中を案内されるわけですが。
  雪緒  : なんか落ち着く気がするなー(笑)
  ランサー: かぽーん。
  GM  : ここで、幸運で判定をお願いします、二人の平均をとりますので二人ともお願いします。
  雪緒  : よし運命に抗うものを入れよう。
  GM  : ああ、はい、いいですよ(笑)
  雪緒  : 睡眠をとってない今、1MPも惜しい……!(笑)         いややっぱり幸運のマイナスもMP入れて潰しておこう。
  ランサー: 幸運? おいしいの?(笑)
  雪緒  : (笑)
  ランサー: 1an1         (ころころ……) [3] = 0
  雪緒  : 4an2+5an5         (ころころ……) [4,2,3,4]+[2,4,3,2,2] = 6
  ランサー: えええ(笑)
  GM  : 二人で割るから平均で3ですね。         まぁ、ランサーが安定の幸運Eなのを考えれば充分でしょう。
  雪緒  : しかもマイナスである。
  GM  : では、二人は幸いにも誰にも会う事無く、亜弓の案内のもとで地下への入り口へとたどり着きました。
  ランサー: それは幸運なんだろうか。
  GM  : 亜弓「ここだここだ。ちょっと狭いから、気をつけてな」
  雪緒  : 「う、うん」
  GM  : 亜弓「御当主に見つかると煩いからな。さ、今の内に入った入った」
  雪緒  : あーまあそうだね。
  GM  : 言い置いて、自ら率先して木で出来た地下への階段を下っていきました。
  雪緒  : さくさく下りよう。
  ランサー: さくさく。         「なんでこんなところに寝かせてるんだ……」
  GM  : では、ランサーは地下に降りれば降りる程、何か莫大な力の源に近づいているような、         そんな予感がヒシヒシとしてきました。そして、雪緒さん。
  雪緒  : はい?
  GM  : 雪緒さんは、どこかで感じた事のあるような、何か引っ張るような力を地下の方から淡く感じます。
  雪緒  : 昨日寝てる時のこと、かな……
  GM  : とんとんとん、とリズミカルに降って行くアーチャーがそれを感じているかは判りませんが、
  ランサー: 「ちょっと待て。本当にこの先にハジメが寝てるのかよ?」
  雪緒  : 「(この、感覚……もしかして、ここに…?)」
  GM  : 壁に付けられた蝋燭だけが光源の暗い筈の地下が、下へ行くほどに何故か明るさすら感じるようになってきました。         地下に、光源になるような何かがある、それが判ります。
  ランサー: 「客間にしちゃ険呑過ぎる気配だぞ」
  GM  : 亜弓「ん? ああ、ランサーは判るのか。そうだな、そうだな、普通だったら入れないぞ、こんなところ。            この先に、ある意味でこの聖杯戦争の要というべきものがある。マスター達がいるのは、そのすぐ傍なんだ」
  雪緒  : 「……時、っ…」         言いかけて、口をつぐむ。
  ランサー: 「だからなんでそんなところにハジメを寝かせてるんだよ?」
  GM  : 亜弓「普通の方法じゃあ治せないからさ。オレもマスターも、瀕死の状態の兄貴を治してやることができない。            だから、普通じゃない方法をとるしかないんだ」
  ランサー: 「普通じゃない方法……」
  雪緒  : 「それで、ここなのね……」
  GM  : やがて、木で出来ていた階段が石造りの物に代わり、天然の自然洞窟のような様相へと変化していき。         最後に、それは現われました。         白く輝く器――としか表現のしようのない、白い何かが空中に浮かんでいます。         おびただしいほどの魔法陣がそれを囲み、地面に、壁に、天井に、         あるいは中空にと不規則な螺旋を描いて現在もうねっています。         目に見える形での神秘、まるで神代の時代を思わせる、         それほどまでに濃縮されたエネルギーが、中心の器に渦巻いています。
  ランサー: あたしにもわかるぞ!
  GM  : むしろ判らなかったら困ります(笑)
  雪緒  : (笑)         えーっと、私を引っ張るような力ってこれから来てるの?
  GM  : はい、この器の内側に向けて、こっちへおいで〜、とばかりに。
  ランサー: 「こいつが……大聖杯って奴なのか」
  GM  : 亜弓「そう、この聖杯戦争って儀式の要の要。            オレ達サーヴァントを顕現させるエネルギーの源」

5日目 朝 北部地区/尾砥神社地下・大聖杯


  ランサー: 「下手に手出ししない方がいいな、こいつは」
  GM  : 亜弓「手出しされてたまるか。こいつが壊れたらオレ達だって現界していられなくなるんだぞ」
  雪緒  : 「うん……近寄っちゃ、ダメ…ね…」
  GM  : 信用して連れて来たんだからな、と言いたげに亜弓は言います。
  雪緒  : 「(……ラン兄さんのいた聖杯と、同じ…なのかな…)」
  GM  : と、そんな大聖杯、その光の奔流が渦巻く真下辺りに人影がありました。
  ランサー: 「ハジメと九重はあそこか……」
  GM  : 一人は、横たわりシーツを掛けられた状態の端役英二。         もう一人は、その英二の胸元に手を当てた状態で一心に祈りを捧げる尾砥九重です。
  ランサー: 「もしかして、九重はずっとああなのか?」
  雪緒  : 「……あれは、どういうことをしてるの?」         と亜弓さんに先に訊いておこう。
  GM  : 亜弓「そうだな、分かりやすく言うと零れ出る大聖杯の魔力を使って、            途切れることなく連続して回復魔術を掛け続けている状態かな。            ともかく、治らないから回復魔術を掛けても余り効果がでないんだ。            かといって何もしていないと傷口からの出血多量で死んでしまう。            だから、マスターはああして傷が悪化しないよう塞いでるんだ」
  雪緒  : 「……昨日から、ずっと?」
  GM  : 亜弓「ライダー陣営に追いまわされて帰ってからずっと。自分の治療も自然治癒に任せて、ずっとああしてる」
  雪緒  : 「そっか…替わるか手伝うか……してくる」
  ランサー: 「できればそうした方がいいだろうけどよ……」
  GM  : では、近づこうとする雪緒さんを亜弓は手で遮って止めます。
  ランサー: 「替われるならアーチャーが変わってるんじゃないか?」         っていうかお前睡眠必要ないんだから代われよ!ってことになる。
  GM  : 亜弓「おお。鋭いなランサー。そうなんだよな、オレだと駄目なんだ。            あの大聖杯に近づきすぎると、下手すりゃ何も出来ずに吸収されちまいそうでさ」
  ランサー: 「ってことはあたしもか……すまん、雪緒」
  雪緒  : 「私も危ない?」
  GM  : 亜弓「他の奴にもどんな影響が出るか分からない。            マスターがああしていられるのも、一種の賭けに勝ったからなんだ。            上手く交代できればいいけど、下手に反発なんかが起こったら、兄貴は持たないかもしれない」
  雪緒  : 「賭け?どんなの?」
  ランサー: 「大聖杯に接続してるってことか?」
  GM  : 亜弓「詳しいことは秘伝とかそういうのに含むから無しな。            けど、そうとう無茶してあそこにいるってだけ分かってやってくれ」
  雪緒  : 「……うん」
  ランサー: 「そうか……」
  雪緒  : さて。だからといって何もしないとか御免だからな。         引っ張られる感覚、どんなものか調べられればいいんだけど。
  GM  : 亜弓「オレ達に出来るのは、マスターの負担を増やさないように此処を守る事。それか――            ――町に出て行って兄貴を縛っている呪いの一種を、どうにかして解除する。            あの白いサーヴァントを捕まえられれば話しは早いんだけど」
  雪緒  : 「あのイレギュラーかぁ…」
  GM  : それについて調べるのでしたら、魔力と魔術系のスキルでお願いします。
  雪緒  : 汎用魔具や無窮の英知は?
  ランサー: 知識だからな…
  GM  : 感覚的なものですからね、ここは無しということで。
  ランサー: 8an4+5an5 あたしのギリシャ知識が火を吹くぜ!         (ころころ……) [5,5,1,5,6,5,4,1]+[1,1,2,5,6] = 7
  GM  : ギリシャ知識はそんなものですか(笑)
  雪緒  : では自己封印解除。まずは瞬間魔眼で自己回復して、         8an4+4an4+3an5+3an3         (ころころ……) [1,2,2,4,4,1,5,1]+[3,4,4,5]+[5,3,3]+[2,4,1] = 15         頑張った。8点回復。
  GM  : では、判定をどうぞ。
  雪緒  : というか引っ張られる感覚、ってランちゃんはわからないんじゃないの?         えーっと私が調べるのは引っ張られる感覚の方でいいんだよね?
  GM  : ええ、そうなります。         ランサーのギリシャ知識はイレギュラーについてでいいんですか?
  ランサー: いや不治の呪いについて。
  雪緒  : うん、流れが混雑してるだけに確認してよかった(笑)         で、魔力+解放、あと魔力放出。MP足りないので5点結界から補填しよう。         それから大事なことなので運命に抗うもの大放出で参ります。         10an5+4an4+10an5+2+5an5         (ころころ……) [3,1,6,3,6,3,4,5,4,1]+[1,3,6,6]+[3,5,6,5,5,1,1,6,1,1]+2+[1,4,6,6,4] = 23         えーっとこれいくつ失敗してるんだ。
  ランサー: 6an5+2an4じゃね?
  雪緒  : うーん。ラック切るかどうか悩むな。まあこれでわからない方がおかしい気もするけど(笑)
  GM  : 確定でいいですか?
  雪緒  : うん、23で確定。
  GM  : はい、ではまずランサーの方から結果を発表します。         ギリシャ知識に照らし合わせたところ、それと同じような症状に覚えはありませんでした。         しかし、その症状自体はなんとなく分かりました。         英二は、傷付いていません、正常な状態です。
  ランサー: なんだって?
  GM  : ちょっと言葉が違うか。つまり、今の傷付いた状態が「正しい」と定義されているわけです。
  ランサー: 最大HPが削れてるわけか。
  GM  : システム的に言うとそうですね(笑)
  ランサー: じゃあ別に回復し続けなくても安定するんじゃね?
  GM  : 傷から血が流れている状態が正しいんですよ、流れすぎたら出血多量で死にますとも。         言うなれば、今の状態は底の抜けたバケツにホースで水を入れ続けている状態のようなものです。
  ランサー: なるほど。まあ大体わかった……雪緒はどうだ?
  GM  : はい、雪緒さんの引っ張られる感覚についてですが。         なんと表現したらいいんでしょう、雪緒さんを強引に取り込もうとしている感じではありません。
  雪緒  : ふむふむ。
  GM  : いうなれば、迎え入れようとしているというか、こっちは良い所だよ一度はおいで、的な。
  雪緒  : 怖いなぁ。
  GM  : おいで、おいで、オイデ、オイデオイデオイデオーイーデーオオオォイイイィデェエエエエッ!!
  雪緒  : いやそういうホラー表現はいいですから!?
  ランサー: この成功度ならもっと具体的に言えよ!(笑)
  GM  : 完バレしちゃったら伏線が台無しになるでしょうが(笑)
  雪緒  : 別にいいのよ?(笑)
  GM  : 分かりました、ではもう少し具体的に言うと、中に居る何かが雪緒さんを呼んでいます。
  雪緒  : まさかこの中に私の記憶が放置してあるとか?(笑)
  GM  : 私と一つになりましょう、それはとてもとても気持ちのいいことなのよ、怖がらなくていいの、さぁ(意訳)
  ランサー: よくわからないけど一つわかることは、雪緒はこの大聖杯と関係があるってこと。ぐらいか。
  GM  : まぁ、ぶっちゃけると共鳴してます。
  雪緒  : もう少しフラグを立てれば何とかできそうなのか。
  ランサー: 「……アーチャー、少し上、借りていいか?」
  雪緒  : 『どうしたの?』
  ランサー: 『あたしがここにいてもなにもできないし、できることをやろうと思ってさ』
  GM  : 亜弓「んー? あんまり長居すると御当主が煩いぞ? 正直、あの狒々親爺はオレじゃ対処できないからな」
  ランサー: 「なんだ殴ってほしいのか?」
  GM  : 亜弓「ぶっちゃけ殴ってポックリ逝ってくれるなら後顧の憂いが断たれて万々歳なんだけどな。            それが後で問題になって、マスターと関わりあるとかに発展されると困るんだよ」
  ランサー: 『雪緒はここでもう少し、迷ってていいぜ』
  雪緒  : 『うん……』         さて。ここで何とかできればいいな。GM的にはそんなつもりはないだろうけど(笑)
  ランサー: 「あたし九重と全然関係ないぜー、ないぜー」
  雪緒  : 私とは関係あるだろ!(笑)
  GM  : というか、アーチャーが招いた客が当主を殺害して関係ないと言えるわけもなし(笑)
  雪緒  : (笑)
  ランサー: 「じゃ、あたしとアーチャーは上にいるから」
  雪緒  : 「わ、私がいるなら亜弓さんもここにいないといけない気もするんだけど…?」
  ランサー: 「逆逆。アーチャーがここにいるならあたしも残らないといけないんだよ」
  GM  : 亜弓「んー? なんだ、雪緒は兄貴を犠牲にしてでもマスターを害するのか?」
  雪緒  : 「そんなことするわけないでしょ」
  GM  : 亜弓「だろー? ならオレが此処にいなきゃいけない理由もないじゃないか」
  雪緒  : 「そういうものかな…まあ、私も私でいろいろあるから、もう少し粘ってみる」         と、聖杯を見上げながら。
  ランサー: じゃ、アーチャーと一緒に上に戻る。         あんまりここにあたしたちがいるのもまずそうだしな。
  GM  : 亜弓「んじゃ、何するのか知らないけど、上に行こうか」
  ランサー: 「うーん。鍛冶仕事?」
  GM  : 亜弓「おいおいおい、面白そうだからオレは別にいいけど、一応ここが敵陣地って分かってるか?」
  ランサー: 「敵じゃないだろ。傍目から見ても一次的同盟だろ」
  雪緒  : 「まあ、ちょっと後で掃除が必要かもしれないけど変なことはしないから」
  ランサー: 「そういやライダーに関してなんだけどよ……」         とか話しながら上に行く。
  雪緒  : そうそう。ライダーの真名とキャスター陣営情報は渡しておかないとね。
  GM  : はい、では一時この場を分けましょう。