第三次月詠聖杯戦争八日目 昼パート

8日目 昼 北区/廃屋


  GM  : ・・・・・・・・・         ・・・・・・・         ・・・・・         貴女は聖堂で祈りをささげています。         その聖堂はヴェルテポの中心にある大聖堂です。
  クレダ : 「天にまします我らが父よ。み国が来ますように…」
  GM  : 通常は、祈りの時間に行う祈りですが、時間がいなのか、貴女は一人で祈っています。         理由はそっちで考えなさい。
  クレダ : 丸投げ Σ         前回抜け出したのがばれて、罰として追加で祈らされてるのでしょう。
  GM  : じゃあそれで。そんなあなたの横に誰かの気配が現れます。         アンジェリカ「――――こんにちは、小さな魔法少女さん」         薄絹のような衣装を着たピンク髪の少女です。
  クレダ : 「み心が天にあるように地にも…こんばんは」
  GM  : 彼女が、魔法少女の頂点に立つ唯一の存在であることを、もちろんクレダも知っています。
  クレダ : う…それは、プレッシャーが大きい。
  GM  : アンジェリカ「ウェヒヒヒ。先生に居残り貰っちゃったのかな?」
  クレダ : 「ええ、まあ…はい」(図星)
  GM  : アンジェリカ「マリーザさんの後輩の子、だよね?」
  クレダ : 「そうですけれど…?」
  GM  : アンジェリカ「私はアンジェリカ=チェリーリア。私もマリーザさんの後輩なんだよ。よろしくね」
  クレダ : 「そうなんですか? 知りませんでした。よろしくお願いします」
  GM  : アンジェリカ「いつも祈りをささげてくれて、ありがとうね。一度話したかったんだ」
  クレダ : 「そんな。私がお話できるようなことなんて、何も…」
  GM  : アンジェリカ「期待の新人だって聞いてるよ。ウェヒヒヒ」
  クレダ : 「期待…? まさか、そんな」         と、否定はするけれど、褒められて嫌な気はしないし、すぐ浮かれちゃいます。
  GM  : アンジェリカ「クレダちゃんは、この祈りの意味を知ってる?」
  クレダ : 「主の祈りのことですか?」         主の祈り:天にまします〜 という内容の聖句のこと。
  GM  : アンジェリカ「ううん。魔法少女としての祈りかな」
  クレダ : 「それでしたら…都市を支えている、と習いました。都市の柱である、大切な祈りだと」         実際は、人柱だったわけだけれど。
  GM  : アンジェ「そう。このヴェルテポの、穢れを払う祈りなんだよ。              君たちが魔物を倒してくれるのも同じ……穢れを払うこと」
  クレダ : 「はい」
  GM  : アンジェ「そしてこの聖域は……きっと神様のいるところまで届く。              そうすれば、きっとみんなの祈りも、神様に届くよ」
  クレダ : 「そう…ですね。そう願っています」         神さまに願って、結局どうにもならなかった過去があるので、表情を曇らせます。
  GM  : アンジェ「ごめんね。本当は私が魔物退治できればいいんだけど。              あんまり私が動くと軸がぶれてしまうから」
  クレダ : 「気にしないでください。アンジェリカさんの力になるのが私達の役目ですから」
  GM  : アンジェ「ううん。逆だよ。君たちこそ、救われないといけない。              魔法少女がみんな、ひどい境遇の子たちだってことは私も知ってる。              だからこそ、あなた達は救われる権利があるんだよ。              そうでなければ、あんまりだよ…」
  クレダ : 「救われる…」         (救われる、か…)         「お優しいんですね」
  GM  : アンジェ「あなた達が祈ってくれるように……それが私の仕事だよ。優しくなんてない。              でもね。できれば一緒に幸せになろうね。ウェヒヒ」
  クレダ : ああ…そうか。どこかで聞いたことのある台詞だと思ったら。         “この時”聞いて、現代の私が言ったんだ。         「そうですね…幸せになりましょう」         今度こそ。そんな思いをこめて。         言った。…この頃の私は切実だったなぁ。
  GM  : では         アンジェの横に子犬が出てきます。
  クレダ : ひいい。
  GM  : カルロ「やあ!」         時間が止まります。
  クレダ : やばい、終わった
  GM  : カルロ「僕はカルロ。僕と契約して魔法少女になってるね!」
  クレダ : 「……」         リアクションがとりにくいボケを…(笑)
  GM  : カルロ「ちなみに、僕はリアルタイムの存在だからね」
  クレダ : 「はい…?」
  GM  : カルロ「君の夢の中に入ってきたんだよ。ちょっとした投影だね」
  クレダ : 「何を……」         と、ここまで言って、ようやく私は“今の私”をとりもどします。
  GM  : カルロ「つまりお話をしようってことさ!             僕に聞きたいことがあるんじゃないのかい?」
  クレダ : 「あなた…何者ですか?」
  GM  : カルロ「僕はカルロ。僕と契約して……             おっとこれはもういいんだったね。今の僕が何者かといえば、そうだね。             アンジェリカ=チェチーリアの付属品かな」
  クレダ : データ的な話ですね、わかります。
  GM  : いや実際そうだよ。
  クレダ : ええー。
  GM  : そもそもカルロはエキストラだしな。
  クレダ : アンジェリカ…何者?         「あの日…ヴェルテポが無くなった日、何があったんですか?」
  GM  : カルロ「君は既に聞いただろう? 守護者の降臨によって破壊されたんだ。             残念だったよ。あと一歩だったのにね」
  クレダ : 「じゃあ、なぜ守護者が現われたんですか?」
  GM  : カルロ「何故かといえば、もちろん根源へ到達しかけたからだね」
  クレダ : 「……ヴェルテポが消えるのは、ある意味避けられない未来だった、ということですか」
  GM  : カルロ「今となってはあのやり方はまずかったね。強引に穴をあけるのは」
  クレダ : 「………」         ちくしょー、他人の思い出を汚しやがって。
  GM  : カルロ「その点、この聖杯戦争は英霊の帰還によって穴をあけるやり方は、その点を克服してるんじゃないかな」
  クレダ : 「アンジェリカは根源へ到達して何をするつもりなんですか?」
  GM  : カルロ「彼女は根源へ到達して、全ての魔術をなかったことにするつもりなんだよ」
  クレダ : 「それは…。魔術を憎んでいるから…?」         まあ、魔術は、個人が危険物や大量破壊兵器を所持しているようなものだから、         無い方が平和なのかもしれないけれど。
  GM  : カルロ「そう。彼女は心底魔術を憎んでいる」
  クレダ : 「…どうして?」
  GM  : カルロ「さあ、わからないよ。魔術師なのに、どうして魔術をそこまで憎むのか」
  クレダ : 今はまだ、想像しかできない…か。         「アンジェリカはどうして魔法少女に?」
  GM  : カルロ「それはもちろんネイビアに改造してもらったからだけど?」
  クレダ : 「いえ、その動機です」
  GM  : カルロ「魔法少女になった動機? そんなものはないよ。             強いて言うなら、彼女はチェチーリア家に生まれたからだね」
  クレダ : 「“家の方針”ですか」         なんとなく…わかってきたかも。
  GM  : カルロ「魔術師の家に生まれて、魔術師になったのに魔術を消そうとするなんてとんでもないよね」
  クレダ : つまり、“魔術こそが人を不幸にした”とか…そういう風に考えてるのかな。         確かに、ヴェルテポが消えたのはチェチーリア家の実験のせいで。         その原因が、“チェチーリア家”そのものだと考えるなら…チェチーリア家、         ひいては魔術師が悪だ、と判断するのもありえる。
  GM  : カルロ「そもそも、魔術がなかったことになったら、君はどうなるんだい?             君はあの戦場にとりのこされ、どうなったかわからない。そんなのはとんでもないよね!             君は魔術のおかげで生き残ったんだから」
  クレダ : 「…詭弁を」
  GM  : カルロ「詭弁? れっきとした事実じゃあないか」         この白い犬は……まあ犬なんだけど……心底そう思っているようです。
  クレダ : 確かに、魔術が無くなったら、私も消えるのかもしれない。         あるいは、魔術回路だけ剥ぎ取られて、内臓がズタズタになるのだろうか。         どちらにせよ、あまりいいことはおこらなさそうだ。         「あなたの目的はなんですか?」
  GM  : カルロ「根源への到達だよ」
  クレダ : 「根源へ到達してどうするんです?」
  GM  : カルロ「何を言っているんだい? 魔術師は根源へ到達することが目的に決まっているだろう?」
  クレダ : 「なぜ魔術師は根源へ到達しようとするのです?」
  GM  : カルロ「魔術師はそういう存在だからだよ。             根源とは全で一、一で全だ。この世界にあるあらゆるものが、それに比べれば劣るのは当たり前だろう?」
  クレダ : 「じゃあ、根源へ到達しようとしない魔術師は魔術師じゃないんですか?」
  GM  : カルロ「そうだよ!」
  クレダ : 「理解できませんね」         でも、たぶん。魔術師という単語を、研究者に置き換えれば、そのまま意味が通る。         真理を探究しない研究者は、研究者ではなく、ビジネスマンや、売名目的の科学者…         いや、単に研究が好き、という可能性もあるか。
  GM  : カルロ「まあ最近はそういうのが増えてきたとは言うけどね。             魔術をただの手段として扱うのは、魔術使いさ。             魔術とは至高の目的であるべきだろう。             だから君には僕の娘を阻止してほしいんだよ。             彼女も冷静になれば、魔術師としての使命に立ち戻るだろうからね」
  クレダ : 「そのために、あなたにはどのような協力をしていただけるので?」
  GM  : カルロ「もう協力しているだろう? 君は過去を知りたかったんだから、質問に答えたじゃないか。             そもそも、魔術をなかったことにされては困るのは君自身じゃないか!」         自明の理って感じです。
  クレダ : しかし、冷静に考えるとどうなんでしょうね。         礼装である私の左目がなくなるのは確定するにしても、本当に生命の危険があるんでしょうか。         「恩の押し売りをして協力しろと迫られても困りますね」
  GM  : いや。この話はあれだよ。         『なかったことにする』だから、過去の因果も捻じ曲げる。
  クレダ : つまり私は紛争で死んだことになる可能性が高い、と。
  GM  : そうだね!
  クレダ : なるほど…。よくわかりました。         「なるほど。確かに困るかもしれませんね。で?」         意訳:いいたいことはわかった。でもあなたの態度が気に入らない
  GM  : カルロ「残念だけど今の僕はアンジェリカのシステムに残った残像のようなものだからね。             これ以上の手助けはできないよ。それじゃあ頑張ってね!」
  クレダ : 「あなたはそうなる以前も同じような感じだったんですか? …呆れました」         あなたはアンジェリカの何を見てきたのか、と。
  GM  : カルロ「なにがだい?」         まあ全く同じでしたね。
  クレダ : 「いえ。いいです。言っても無駄だと思いますので」
  GM  : じゃあシーン終了していいですか?
  クレダ : じゃあ、独白の形で一言だけ言わせてください。
  GM  : どうぞ。
  クレダ : (アンジェは、魔術師が憎い…と。つまりそれは。自分自身が憎い、ってこと、ですよね…)         これからどうしようか悩み、ため息をつく、と。         すいません。カットお願いします。
  GM  : うい。