第三次月詠聖杯戦争六日目 深夜パート1
6日目 夜 王子岬/灯台
日が落ちた後の灯台のふもとで、激闘が行われていた。 一撃で岩盤を切断する斬撃と、城塞をも貫く魔力弾の応酬。 どちらも人間の領域を逸脱した破壊力であり、しかしどちらもサーヴァントではなかった。 片や、弓から発する魔力障壁で攻撃をはじき返し、打ち出した光柱で地形を砕くアンジェリカ=チェチーリア。 片や、背中から発する魔力放出で縦横無尽に攻撃をかわし、研ぎ澄まされた斬撃を放つアダム=ツヴァイ。 両者はこの第三次月詠聖杯戦争で最強のマスターとして双璧を為す存在だった。ただし女子高生ではない。 その応酬はサーヴァントの戦闘――――つまり戦闘機を用いたものと何も変わらない。 アダム行動:アンジェリカに攻撃 魔力放出: 30ANG5+10 = [5,5,3,1,2,(中略),3,3,6,2,2]+10 = 37 アンジェリカ行動:防御 魔力放出: 40ANG5+8 = [4,2,4,5,2,(中略),6,6,2,6,6]+8 = 38 防御成功 「はああっ!」 「残念、足りないよ」 背から魔力を放出しながら突進するアダムだが、アンジェリカの前面に展開された城壁のような魔力障壁によって押し戻される。 アストラル界に干渉し、相互の間に存在する魔力の密度を固体レベルまで変化させたのだ。人智を絶する干渉力である。 一瞬動きが止まったアダムを、アンジェリカの魔眼が捉えた。 彼女の瞳の中に浮かび上がった魔法陣が魔力によって投射され、アダムの動きを拘束する。 機動力を失った相手に対して、アンジェリカはゆうゆうと救済花弓を引き絞った。背後から羽のようなアストラル光が放射される。 「むっ!」 「死なないように頑張ってね――――スプレットアロー!」 アンジェリカ行動:アダムに魔眼ロック : 15ANG5 = [2,3,4,1,5,6,5,3,3,3,3,3,2,5,3] = 14 アダム行動:防御 : 6ANG3+5ANG5 = [2,4,2,5,4,3]+[4,1,6,5,3] = 7 アンジェリカ行動:14点消費 アダムに攻撃 : 40ANG5+10ANG5+8 = [6,1,5,2,1,(中略),1,6,6,5,3]+8 = 48 アダム行動:防御 15点消費 : 30ANG5+10+10ANG5+5ANG5 = [1,3,1,4,2,(中略),2,2,6,5,6] = 42 6差命中 6+23−18=11ダメージ。 散弾状に発射された光矢の嵐はアダムを飲み込み――――直前で拘束を脱出され、魔力放出と剣技ではじき散らされた。 余波が岬の一部を綺麗に消滅させる。脱出したアダムだが、ぶすぶすと全身が焦げ付いている。 後方で控えていたイヴが慌てて声をかけた。 「アダム、大丈夫ですか?」 「この程度なら戦闘続行に支障はない。しかし、今の防御を突破されるとはな」 「私も今のでダウンしなかったのは驚いたよ。貴方を倒しきるのは骨が折れそうだね」 「俺も、これ以上の手札を切らせるには俺単体のスペックでは足りないようだな」 「……仕方ないね」 一陣の風が最強のマスターの間を吹く。 「イヴ。宝具の使用許可を」 「バーサーカー、そろそろ」 その時 両者の懐にあるマスターカードが同時に鳴り響いた。 奇しくもメッセージはどちらも同じであり、戦闘を中断するのに十分な理由だった。 キャスターからの一括送信 『私はキャスターのマスターだ。 ライダーの脅威が明らかになった。 ライダーの真名はウトナピシュテム。 その宝具は、召喚七日目に大津波によって周囲を押し流すものだった。なお現在は六日目だ。 よって我々は一時休戦し、明日中にライダー陣営を脱落させなければならない。 この件の裏付けはセイバー陣営とランサー陣営が証言してくれるだろう。 なお、ライダーはマスターを殺害しないと脱落しない。心してくれ』
同時刻 王子岬/海水浴場
「――――さて、全て聞いていたわけだが」 「結局あれはどういう話だったでゲソ?」 「明日中にライダーのマスターを殺さないと、この街が大津波に流されるだとよ」 「とんでもないじゃなイカ!?」 「そうか? 他ならともかく、津波なら耐えられるんじゃね? むしろ邪魔者が一掃されてちょうどいいかもよ」 「そういう問題じゃないでゲソ。というか、あのショタの願いもふざけているんじゃなイカ?」 「ん? 善人のみ生き残る大災害か。神話の再現だねえ。それがどうかしたか?」 「海は人類のゴミ捨て場じゃないでゲソ! 汚いものを海に流してなかったことにするのはいい加減にするでゲソ!」 「おお……その発想はなかったぜ、マジで」 「そもそも私の願いは『海を綺麗にする』ことじゃなイカ。だから津波攻撃なんて断固阻止でゲソ!」 「まあいいけどよー。それなら『全人類が海を大事にしろ』とかいう願いの方がいいんじゃね? どうせまた汚れるし」 「お前は全く馬鹿じゃなイカ? どんな力でも『人の心を永続的に変え続けるなんて無理』にきまってるじゃなイカ。 そんなことは悪魔の私が一番よく知っているでゲソ」 「へえ。それじゃ聖杯に『永続的に争いをやめろ』って願っても無駄なのか?」 「一時的なら無理とは言わないけれど、いずれものすごい反動が来るでゲソ。そもそも神や悪魔を生み出したのも人の心なんじゃなイカ? それを抑え続けるなんて神野郎だって無理にきまってるでゲソ」 「いやお前、一応唯一神系の存在だからその発言はまずいだろ」 「とにかくあいつらは私に全力で喧嘩を売ってるでゲソ! 放っておけないでゲソ!」 「やれやれ。邪魔者一掃のチャンスなんだがな……」
GM : 幕間を出しておく。
セイバー: 読んだ!
クレダ : はやい(笑) も、もうちょっと時間をかけてゆっくり読んでくれてもいいんですよ?
GM : あとセイバーのリバウンドについて処理しておくべきでしたね。
セイバー: 2ターン解放なのでダメージ10点。で、現在最大HP26なので、現在HPは16点である。
GM : 『及ばざる鎧』は関係ない?
セイバー: いや、その及ばざる鎧の効果で10点ダメージである。
GM : ああ過ぎたる力はその場か。了解。
セイバー: 代償とかはバーブレッドのHPから削ったであるから、本来HPは傷無しなのである。 HPもMPもまだまだ回復して無いので子供状態なのである。
クレダ : 読みました。イカ娘sは案外、見てて楽しいかも。(苦笑)
GM : ネタばれ、イカ娘は可愛い。 キャスターからの一括送信 私はキャスターのマスターだ。 ライダーの脅威が明らかになった。 ライダーの真名はウトナピシュテム。 その宝具は、召喚七日目に大津波によって周囲を押し流すものだった。なお現在は六日目だ。 よって我々は一時休戦し、明日中にライダー陣営を脱落させなければならない。 この件の裏付けはセイバー陣営とランサー陣営が証言してくれるだろう。 なお、ライダーはマスターを殺害しないと脱落しない。心してくれ ・ アダムからのメール イヴです。客船の見取り図を送付します。 私達はライダーの探索を行うことになりました。キャスターからのメールは本当なのでしょうか。 ・ アンジェリカからのメール ライダーのことで今から話したいんだけど、時間あいてるかな? ・ ランサーからのメール 籐河だ。ライダーのマスターについてなんだが、本当にあいつを殺すしかないのか? GM : あと夜と深夜の間にくるメール。では準備が整ったら開始しましょうか。
6日目 深夜
GM : ビリーからの突然の告白。聖杯にかける望み。 そしてライダーの真の能力。7日目での自動勝利と、マスターが殺されない限りの不死身。 セイバーも中の人が半ば明らかになった。
クレダ : 中盤から佳境へ、という感じですね。
GM : そんなところで貴方達の取る行動とは!
クレダ : さて…。どうやら、ビリー君を殺害せずにライダーだけをたおす手段があるようなのですが、 それにはセイバーの宝具のランクが+一個分足りないんでしたっけ。
セイバー: 上回らなければ駄目、なら、一個足りないであるな。
GM : ……殺せ!(笑)
セイバー: マスターの意向も拙の意向もビリー生存であるから、それは最後の手段なのである(笑)
クレダ : そこで「宝具生成」できる宝具を使って、「能力+」のあるアイテムを作るか、 (やや拡大解釈ですが)セイバーの宝具を改造するという演出で、 +のついたバージョンの宝具を作ってしまう、というのはどうでしょう。
GM : 宝具生成ですか……ちなみにどういう理屈で宝具を作るんですか? とセイバーに聞いてみる。
セイバー: 拙にであるか?(笑)
GM : 本人忙しそうだし。
セイバー: というか、宝具生成は天の目の効果であるから…考えられるものとしては、 自己の組成を一部書き換え、『そういう神秘』にするのではないか?
GM : つまり天の目はその間使えなくなる? 天の目のそのものを宝具として変形させてしまうと。とぐろ兄的な。
セイバー: いや、ルール的に生成であるからな。
GM : ただの生成だと強すぎるからだよ(笑)
セイバー: あれである、『そういうIPS細胞的な群体』がいるのではないか?
GM : じゃあ一個作ったら、とりあえずその一個がある限りは他のは作れない、的な?
クレダ : うーん。その制限はまあ…妥当だと思います。
GM : じゃあそういうことで。そろそろシーン開始しようか。深夜行動の方針を宣言してください。
クレダ : 正直、ネイビアに会いに行く動機が半減してるんですが、どうしましょうねー?
セイバー: まぁ、ネイビア自体はまた後日でも構わんであるからなぁ
クレダ : とはいえ、さすがに今日中にビリー君がやられたりはしない…ですよね。
セイバー: いや、可能性自体はあるのである。放っておけばアンジェリカとかが突撃しかねないし、 何よりキャスターがじゃあ街の一画くらいと核ぶっぱなしかねないのである。 まぁ、タイムリミット直前までは待つであろうが。
クレダ : この辺りを考えると…やっぱりネイビアにも手をつけるのはやや不安ですね。 それと、宝具作成には2ターンかける必要があります。
GM : じゃあネイビアさんは後回しにするんですね。
クレダ : ここは、他チームを牽制しつつ、深夜〜朝にかけて宝具をつくり、7日目で勝負をかけるのはどうでしょう。
GM : あと核ぶっぱなしてもあまり意味はないんですよ。災害防御があるから。 むしろ核だから意味が薄くなってしまうという。
セイバー: そうであったそうであった。
GM : では深夜行動はどうしますか? さしあたり幾つかメールがきてますが。
セイバー: アンジェリカ、ランサーの二組に会うのはどうであるか?
クレダ : うーん、そうですね。 イヴ…もといクリームヒルトに恨まれそうですが、ここは一番危険度が高そうなアンジェははずせないですね。
セイバー: というか、危急の事態であるから、イヴにも来てもらってもいいかもしれないのである。
クレダ : ランサーも呼んで大丈夫でしょうか? いえ、大丈夫そうですね。もう全員呼んでもいいくらいですよね。
GM : それ絶対まとまらないだろ(笑)
クレダ : まあ、まとまらせないのもある意味メリットにはなるんです、が… さすがにそんなことをするとシーンがおかしいことになるので、一部だけでいきましょう。
GM : メールですか?
クレダ : メールの来た人たち、アンジェリカとイヴと藤河さんには、 「キャスターのメールは本当です、集まって話しましょう」というような内容のメールしましょう。
セイバー: 呼ぶのはトーガとランサー、アンジェリカ、イヴとアダムで良いであるか?
クレダ : うーーーん。…キャスターも呼ぶだけ呼びます。 令呪を契約書がわりとか無駄なことさせて、時間を返せといってやりたいとこだけど。 これ以上関係を悪化させたくないし。
GM : 場所の指定は?
クレダ : うーん、近くに待ち合わせに便利な場所があれば、そこで。
GM : あいまいだな(笑)
クレダ : …もしかして原発博物館?
GM : 灯台とか?
クレダ : 遠くないなら、灯台かな。
GM : とりあえず今は海水浴場にいるとしましょう。
クレダ : 遠いなら、もう海の家れもんでいいです。
GM : それはれもんの方が近いけど(笑)
クレダ : 夜のれもんにはもう一つの顔が…