第二次月詠聖杯戦争6日目 夜パート2
頼子 : うぉあー! 夜にキャスターに施術を任せたほうがトバルカイン対峙は絶対楽なのになぁー! 判断する材料どこにもねえよ。まぁ、キャスターに聞いてみりゃァいいんだけどさ。
アーチャ: キャスターに何を聞くんだ、手術を任せたいんですが貴方は信用できますか、と聞くのか?(笑)
頼子 : どうすれば一番いいのか全然分からんわぁー。
6日目 夜 丘/朝倉家
GM : とりあえずずっと放っておいたアーチャーからやろうか。
アーチャ: ああ、カズフサの覚醒か。
頼子 : ああ、うん。どうぞあーちゃー。
アーチャ: 御門家を家探しし、結果幾つかのガラクタを入手した我々は、ひとまず朝倉家へと帰還したのだった。
GM : 朝倉家で何か作り始めるだけだけどな。居間で何か作り始めた。
アーチャ: とりあえず、定期的にカードを確認する、朝倉姉は何処に居る?
GM : 白姫女学院です。
アーチャ: まぁ、そうそう移動はしないか、というか前回がレアだったんだな。
GM : 和布「よし、僕がこの戦争に勝ちぬくための礼装を作ってやるぞ。しばらく邪魔するなよ!」
アーチャ: 「ああ、私は私でやることがある。カズフサは自由にしているがいい」
GM : ドラムコー「ふうん。まあボクはそのあたりを見回りしてるよ」(三々五々)
アーチャ: 「なるべく厄介事は連れて帰ってくるなよ」
GM : で、アーチャーはそのうち頼子に念話で呼ばれる。
アーチャ: なんと。この場合、銀弾は作れていていいのだろうか。
頼子 : 和布をフリーにして覚醒させなくする案。
アーチャ: 放置しても覚醒はするだろう(笑)
頼子 : 和布はフリーにすると大抵別イベントが発生してそういう展開が邪魔されてきたから、 どうしても素直に出来ると信じられない。
アーチャ: で、念話はなんと言ってきている?
GM : 来いってさ。銀弾は作れていていい。
アーチャ: ストックは2発か。念話の様子だと急いでいる感じもせんが、呼ばれたからにはいくしかあるまい。 カズフサに一声掛けて、ドラムコーを呼び戻すよう伝えてから学園へ向かう。
頼子 : まぁ、ユノと一緒に防衛してくれって意味なんだけどな。
アーチャ: ユノと一緒に行動していてキャスターの謀略に巻き込まれたらたまったものではないな(笑)
頼子 : だからだよ(笑)
GM : まあそれだけで夜行動は終了……でいいんだよな? 夜行動のうちにキャスターと談判する?
頼子 : 何かを? もうチャットの内容は聞いたんだよな?
アーチャ: 銀弾が作成できて、しかもカズフサやドラムコーが自由にしている以上、私にやることはないな。 チャットと、セイバー陣営との会話は既に流したことにしておこう。
GM : 信用できますかと(笑)
頼子 : ああー。キャスターが施術するか私が施術するかって話か? 差があるのか聞いとこうか。 あ、魔眼ギラギラ。キャスターが施術する場合と私が施術する場合、何か差があるか聞こう。
GM : いややめておくか(笑)
頼子 : やめるなよ!(笑)
GM : もちろんキャスターの方がうまくやれると彼は主張するよ。
アーチャ: そりゃそうだ。
頼子 : 気配察知しても、まぁ、自信過剰な主張は正しい、としか読み取れないのか此れ、 違うな。意図が読み取れるんだっけ。
GM : でも頼子がやりたいっていうなら別に深夜まで待ってもいい。
頼子 : 分からんなぁーくそぅ。
アーチャ: まぁ、実際、ステータス的な意味でも、宝貝の持ち主的な意味でも、経験的な意味でも、全て上回っているからな。 敢えてマスターが上回っている点といえば、被験者に対する思いくらいだ。
頼子 : キャスターは信頼に答えるタイプなのかどうか分からん。アーチャーは悪だけどああいう性格だし、よく分からん。 属性的にはアーチャーと同じ、だったよな。キャスター。
GM : まあ同じ秩序悪だな。
アーチャ: なぜ、さりげなく私まで言及されているのだろう(笑)
頼子 : アーチャーは少なくとも信用はできるからだよ(笑) だがそれは私のサーヴァントだからかもしれないんだよな。いや、そうじゃないな。 ユノとの、ああ、ユノは味方か。いや、アーチャーにとって、ああ、どうでもいいか。
アーチャ: まぁ、実際問題としてどちらが処理しても問題はあるとみて考えるべきだ。 重要なのはマスターの心情的な問題だろう。信用は出来ないが手術の確実性を取るか、 それとも未熟であっても自身の手での執行を取るか。
頼子 : 夜のうちにキャスターに施術を任せて、私がサポートする。怪しい素振りがあれば突っ込む。 信頼できるできないは問題じゃないな。キャスターが宝具を用意した時点で仕込むことは可能だから、 そこを考えても仕方がない。だから、一応の警戒をしつつ、早めにキャスターに施術してもらう。 サポートは出来るんだよな?
GM : できます。何だ夜行動か。
アーチャ: ならば最初から悩む必要はないではないか、キャスターを頼った時点でこの状態は想定の範囲内だ。
頼子 : まぁーキャスターから振ってきたから、警戒してしまったんだな。 アーチャーが愉悦りだして疑心暗鬼になってたんだ。
アーチャ: 私の所為にされてもなぁ(笑)
GM : では夜行動のうちか。
頼子 : マリが暴走して休憩時間吹っ飛んだのはお前のせいだよ(笑)
アーチャ: それに関しては反省していない、愉悦とか以前の問題としてマリの行動は私として納得できるからな。
GM : つまり愉悦ってことだな。
アーチャ: どうしてそうなる(笑)
GM : あ、それなら銀弾は作れなかったということで。
頼子 : アーチャーの銀弾が消えました。
アーチャ: まぁ、仕方あるまい、マスターの護衛の方が重要だ。
GM : ではシーン再開!
6日目 夜 命泉学園/手術室 命泉学園/待合室
GM : 手術室と待合室で別れます。
アーチャ: ああ、まぁ手術室の外だな。
GM : 壁一枚ですが、防音の魔術が掛かっているので何か起こってもお互いには良く分かりません。 念話は通じます。
頼子 : 念話は通じるんだよな。アーチャーユノを守れ! 以上!
アーチャ: 軽く言ってくれる、だが了解だ、マスター。
GM : 手術室には、キャスターと頼子。待合室には、アーチャーとユノが座っています。
アーチャ: 壁に背をつけて腕を組んで立っていよう。
頼子 : あとアーチャー、ユノに殺されないようにな。言わないけど。
アーチャ: あと、マスターにも殺されないよう注意しないとな(笑)
GM : では待合室からシーン開始しようか。 ちっちっち、と壁に掛けられた時計だけが音を立っています。 ユノは不安そうに爪を噛んでいます。
アーチャ: 霊体化していない、置物のように壁に寄り掛かっている。 しかし、ここから進めるということは、私にユノと会話しろということか。
GM : おいすぐ終わるはずだったのに(笑)
アーチャ: ユノを啓蒙? それとも愉悦か……どちらも命に関わりそうな気がしてならんな。
GM : 気が進まないがアーチャーと会話するか。
アーチャ: GM、それは思っていても言うな(笑)
GM : 一体何を話すことがあるんだ?(笑)
アーチャ: では、情緒不安定で触れたら爆発しそうな親友至上主義のユノにむやみやたらに声を掛けてみよう。
GM : そういえばユノの属性は中庸・悪に変更されました。
アーチャ: なんでだ、ライダーの精神汚染でも受けたか。
GM : いやハジメからです。 当初は混沌・中立だったんだけど。どう考えてもこいつは悪属性だなあと。
アーチャ: まぁ、いい。 「――不安かね?」 爪を噛むユノに、視線を向けないまま問いかける。
GM : ユノ「……」 いたの?という視線。
アーチャ: 地味に傷付く視線だが、今はいい。
GM : ユノ「……そんなことない。ユノは頼子ちゃんを信じてる」
アーチャ: 「だが、手術室にはキャスターもいる。いや、そこではないな。もし奴が何かしてもマスターが気づく」
GM : ユノ「キャスターが何かしたら、ユノが殺すよ」
アーチャ: 「その前にマスターが殺すだろうさ。まぁ、奴も今ココで何かするとは思えん。不確定要素が多いからな。 さて、そうすると何を不安に思っているのか……親友であるマリが変わってしまうことが不安なのかね?」
GM : ユノ「何が言いたいの?」
アーチャ: 「私は、君ら三人の親友達がどのように友情を築いてきたかは知らん。 が、マスターが今も君らをとても大事に思っていることは知っている」
GM : ユノ「そうだよ。ユノだってマリちゃんだってそう思ってる」
アーチャ: 「相手を大事に思うことと、相手を大事にすることは、似ているようで違う。 お互いが相手を大事に思っていても、その意志を無視してまで大事にされることを望むとは限らない」
GM : ユノ「……」
アーチャ: 「そこを割り切って、自分の意志を押し通した結果が今の状況なわけだが。 もう少し、マリの意志に沿う形で大事にすることは本当に叶わぬことかな?」
GM : ユノ「ユノは、頼子ちゃんとマリちゃんを守るよ。どんなことがあっても、なにをしても。 マリちゃんは、こんなところにいるべき人間じゃない」
アーチャ: 「では、君はどうだ?」
GM : ユノ「……」
アーチャ: 「表と裏の境界線ははっきりしつつも遮るものはない。 あちら(平和)の人間は容易くこちらに足を踏み入れるし、こちら(暴虐)の人間はあちらの世界に隠れ住む。 マリとともに、君もまたあちらに居るべきではないか、とそう思うが」
GM : ユノ「無意味だし、不必要だよ」
アーチャ: 「誰にとって意味があり、必要であるかは分からない。 マリは、マスターは、君とて平和に暮らすことを望むのではないか? 誰かがそう望んでくれるなら、それは意味があり、必要とされているということになるのではないだろうか」
GM : ユノ「ユノの『勝利条件』は二人をこの下らない戦争から、無事に帰すことだよ。 それが出来れば、ユノは十分、幸せだよ」
アーチャ: 「奇遇だな。マスターの勝利条件も自分の大切な人の無事だった筈だ。 そして、ユノ。その中には君の無事も含まれている筈だ」
GM : ユノ「そう」
アーチャ: 「勝利条件は、三人で共に、とするべきだな。皆で幸せになれ。君らはそうなるべきだ」
GM : ユノ「貴方は。 あの男――――トバルカインの同類だね。 自分の願望を他人の願望のように語って人に希望を持たせようとする。 黙ってて」
アーチャ: 「ふむ。それは新しい解釈だな……私とあの男が同類か。思う所はあるが……」
GM : そろそろ幕間出すか。
アーチャ: 「では、最後に一言。希望を持ってなにが悪い? 確かに、叶わぬ時それは絶望となるかもしれないが、叶えばそれは幸福となりうるのだ。 ――それこそが救済であると、私は信じている」 言いおいて、霊体化しよう。
GM : ユノ「無駄だよ、アーチャー。だってユノはもう救われているんだから」
アーチャ: しかし、なるほど、トバルカインと私が同類というのは……いかん、凄く納得してしまった(笑)
GM : 愉悦部だからな(笑)
――――家族はいない。 物心ついたときから、ユノの居場所は孤児院だった。 両親の顔は知らない。 ユノは生後間もなく、その孤児院の前に置き去りにされていたらしい。 捨て子。 それ自体は別によくあることで 少し変わったことといえば、その孤児院が 国家社会主義ドイツ労働者党、ドイツ先祖遺産古代知識の歴史と研究協会―― ――つまりナチス残党の魔術結社アーネンエルベが運営するものだったこと。 ユノも、ある程度の年齢になるまでは、それがおかしなことであるとは思わなかった。 ナチスを礼賛する歴史を学び、党歌を唄い、ドイツが故郷と教えられ、オカルトな授業を受け、 ユーノ=ゴットフリート/上友ユノという二重の名前を使っていたけれど。 ただそれだけだ。 教育をしてくれたアンナさんは、そういうものを心から信じていたみたいだけど ユノ達は、大人たちの前では殊勝に『ハイル』なんて言っていたけど、仲間内ではくすくす笑っていた。 仲間。 ユノと同じ孤児院で育った、同じぐらいの年齢の、同じような境遇の仲間たち。 合わせて、十人。言ってしまえば兄弟姉妹のようなものだ。 一緒に学び、一緒に遊び、秘密を共有し、未来を想像した。 両親の記憶はない。 けれど、ユノにとって 彼らと彼女たちがが、家族のようなものだった。 ――――――――――――― (前略) 殺した 殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺した。 (後略) ――――――――――――― ――――家族はいない。 一人になったユノに本格的な改造が始まった。 人造英雄。 サーヴァント『とかいう化物』と戦うための気が狂った改造。 ユノはサーヴァントなんて知らない。 聖杯戦争なんて知らない。 だからもっと分かりやすく変換するなら 人間を、生身で第四世代戦闘機と互角に戦えるようにするための改造だった。 それは『改造』という分類に入るのだろうか? 四肢を、胸を、お腹を、皮膚を、臓器を、骨を、血液を、心臓を、順次丸ごと交換した。 音速を超えうる脚力。 莫大な運動力を伝達できる筋力。 それだけの出力を叩きだすための魔力炉。 臓器はほとんどがつくりものだ。 ルーンがびっしりと裏打ちされた皮膚。 血液は油のように高密度。 度重なる薬物投与で金属並の強度に達した骨格。 情報処理の為の霊子的補助脳。 光ケーブルに換装された神経。 元となった『ユノ』はどれだけ残っているのだろう。 耐え難い苦痛の連続は、死んだ方がいいと思うほどだったけど 神経を換装してからはそれもなくなった。 ユノは、兵器だ。 その存在意義は、聖杯戦争で戦うこと。 戦うこと。 戦うことだ。 勝利は度外視されている。 勝利するのはユノの任務じゃない。 戦って戦って戦い抜いて そして壊れる。 兵器の役割というのはそういうものだ。 『ユノの寿命は第二次月詠聖杯戦争終了時までしか設定されていない』 あたりまえだけど 人間をここまで徹底的に改造しておいて、何の反動もないわけがない。 そもそも逆だ。 数十年の寿命を、数年で燃え尽きるように設計したからこそ、ユノは戦闘機だってと戦える。 そしてアーネンエルベにとっては、それで充分なのだ。 ユノは、聖杯戦争で戦うために設計運用された兵器なのだから。 ――――ユノの勝利とは何なのだろう? アーネンエルベが設定した勝利は、アーネンエルベが聖杯を手に入れることだ。 そしてナチスドイツ、千年帝国が復興すること。 だけど、そんな妄想はユノには欠片も興味がない。 だいたい、言っている当人たちからして信じていないのだ。 心の底から信じていたのは、アンナさんぐらいのものだろう。 信じろという方が無理な話だ。 アーネンエルベは確かにひどいところだけど、別にユノはなにも恨んではいない。 こんな体に改造されたとしても、まだユノは生きているのだから。 無意味に■■■■れた、■■よりはずっとましだ。 それに、あの人たちは、哀れだ。 勝利条件を見失ってしまっている。 勝利することを諦めている。 それでも、その諦念を、ユノに押し付けようとまではしなかった。 だからユノは自分の勝利条件を自分で設定できる。 ユノの勝利とは何なのだろう? ――――ト■■■■ンを――――殺す そうじゃない。 それはしないといけないことだけど、そうじゃない。 できればユノは、もっと建設的なことにこの命を使いたい。 アーネンエルベの本拠地は、命泉学園という中高一貫の教育機関でもある。 中学生になったユノは当たり前のように、命泉学園に通うことになった。 別に意味などなかったはずだ。 アーネンエルベの上層部も、ユノも、それに意味など期待していなかった。 本拠地に出入りしても怪しまれないための偽装――――以上の意味なんてない。 けど だけど ――――友達ができた。 友達だ。 学校で話をするだけの、ただの友達。 他愛のない関係。 脆くて、崩れやすくて、でもだからこそ 守りたいと思った。 戦闘機と戦えるだけの力なんて、何の意味もない。それがユノの勝利条件だった。 けれどそれでいい。 それだけでも、ユノの生まれてきた意味は、あったと思えるから。 ユノは神様を信じない。 ユノは大義を信じない。 ユノは力を信じない。 ユノは奇跡を信じない。 それでもユノは信仰している。 大きなことなんてない、ほんの小さな日常の温かさが、ユノを救ってくれたことを。
GM : ユノ幕間。
頼子 : ユノがー!!!
アーチャ: 惜しい、惜しいな、そこまで目標を設定できるなら、いや、だからか。
GM : 愉悦部がアップを始めたようです。
アーチャ: それだけなら応援もしようし、燃え尽きるまでに激しく輝くことを援助もしたのだが。 友達ができたのだろう。友達を守りたいのだろう。 日常の温かさに幸せを感じたのなら、そうあるべきだ。 救われたものが、また救われていけないということにはならない。
GM : でもメタ情報だからな。重要なのはユノはもうすぐ死ぬってことだ。メタ情報だが。 つまりすでにマリの全乗せ状態。
アーチャ: ああ、だからアーチャーの行動方針は変わらない。 愉悦しようじゃないか、愉悦部だというのなら、愉悦部らしく。 より幸せに救済される未来を夢見て、その様を愉悦してみせよう。
頼子 : 凄いとんでもない幕間が飛んできた。いや、予測していたんだから準備しとけばよかったんだけど。 何の準備だよって話だよな。
GM : では、頼子のシーンに行くか。
頼子 : じゃあ手術か。