第二次月詠聖杯戦争2日目 朝パート

2日目 朝 丘/朝倉家


  GM  : こけこっこー。
  頼子  : がばっ、と起きる。
  アーチャ: 「おはよう、マスター。よい朝だな」
  GM  : わかめが隣で寝ている。
  アーチャ: 無駄に決め顔で。
  頼子  : 「おはよう。えーと」         こめかみをぐりぐりしつつ。         「ああ、そうだ。アーチャーだ。アーチャー、おはよう。えーと」
  アーチャ: 「アーチャーであっている。ついでに、あっちがドラムコー」
  頼子  : 「ああ、そうだ。ドラムコーだ。おはよう。ドラムコー」
  GM  : ドラムコー「おはよう、お姉ちゃん」
  頼子  : 「えーと、そうだ。戦争中だ。頭がいたい」         こめかみをぐりぐりしながら、洗面所に行って顔を洗って、戻ってくる。
  アーチャ: いちいち整理しないと思いだせないのか。
  頼子  : あ、HP回復。寝たから。         (ころころ……) [4,2] = 6         よし、全回復だ。ラックも回復するんだったか。         「ふぅー、あー」         マスターカードを出して、ルール確認をする。
  GM  : ルール。聖杯戦争についてのルールが書かれています。   勝利者条件      サーヴァントが七騎倒れた状態で霊地で起動した聖杯を最初に手にした、マスターかサーヴァント。   頼子  : ふむふむ。
  GM  : あとは令呪の使い方とか
  頼子  : ステータスの見方とか。
  GM  : 基本能力とか
  頼子  : あとカード情報か。
  GM  : 今回の聖杯の情報とか。    聖杯について      第二次月詠聖杯戦争の聖杯は      白姫女学院一年生 唯野マリ。      聖杯を所有する特典効果は      在住する陣地の一段階強化。   頼子  : はぁぁぁぁぁーーーーーーーーーん!? 最悪だ!
  GM  : ということも書かれている。普通に。
  アーチャ: やっぱり唯野英子じゃないか(笑)
  GM  : キャラが被ってたことについては謝罪しよう。
  アーチャ: なんというか、どう頑張っても確実に犠牲が出そうな虚淵テイストはどうにかならんものか(笑)
  頼子  : 「はぁぁぁぁぁぁぁー? 最悪だ。最悪だ。最悪だ」         こめかみをぐちぐち抉る。
  アーチャ: 「どうしたマスター。気をしっかりもて」
  頼子  : 「気? 機? どっちだ? どういう意味で私に言っているんだ?          落ち着けという意味か? そうだな。どちらの意味でも落ち着くべきだな」
  アーチャ: 「今のお前は錯乱している。とりあえず落ちつけ」
  頼子  : 「いつでも私は錯乱していると言いたいが、そうじゃないな。          そういう意味じゃない。そういう意味じゃない。はぁ」
  GM  : ドラムコー「ねえ、大丈夫? どうかしたの?               あとすっごい血が出てるからやめたほうがいいよ、それ」
  頼子  : 「君も一応サーヴァントなんだよなぁ。私以外の。          あー? あー、そうか。左だったな。今日は右だ」         と言って、左をぐちぐちしだす。
  アーチャ: 「混乱しているな。とりあえず、何があった。状況を把握する意味でも問題点を整理しろ」
  頼子  : マスターカードを更に確認しておく。
  GM  : はいはい。姉の情報が入っています。
  頼子  : 大当たりすぎて死ぬ。
  アーチャ: 分かりやすくていいな。
  GM  : これが、このマスターカードに対応するプレイヤーの情報ですね。
  頼子  : ということは、姉は私のカードだろう。
  アーチャ: いや、そうとも限らないぞ。
  頼子  : そうだな。そうとも限らない。         が、それはどちらでもいいことだ。
  GM  : こんなところか。 【名前】 朝倉弥夢 【性別】 女 【身長・体重】 166cm,44kg 【属性】 混沌・中庸 【サーヴァント】バーサーカー 【外見】  黒髪ロングにハートの眼帯をつけた少女。 ランク 4 筋力E 耐久D 敏捷E 魔力B 幸運E 社会B HP22 MP21/34 IV4 基礎攻撃力1 基礎防御力2 スキル 魔術/ヘルメス様式 A  回復、探索、便利、強化 共感の魔眼 A+  共感の魔眼。ランクは翠玉。右目が緑の結晶となっていて、普段は眼帯で隠している。  桁違いの視力を持ち、その視力は人間の精神を直接読み取り、操作することを可能とする。  何kmも離れた対象の思考を読み取ることもできるが、暗示を植えつけるには視線を合わせる必要がある。  サイキックヴァンパイア。  あまりに格の高い存在に作用しようとすると、逆流して破壊される可能性がある。 陣地作成 C  魔術師として自分の工房を作成できる。 装備礼装 『魔術強化術式百参拾四型』 種別:結界 形態:常時 対象:対人 ランク A ダイスボーナス 0 追加効果  朝倉弥夢が胎内で刻印された魔術回路。  魔眼の補助に特化した進化をしている。 設定 朝倉頼子の姉。ヘルメスの瞳における134番目の被検体。 当初の計画とは異なり、突然変異を起こすことで精神に影響を及ぼす魔眼を得るに至った。 他人の思考をたやすく読み取り、支配することのできる強烈な魔眼を持つ。 しかしその実態は 完全なる一を作ろうとしているヘルメスの瞳にとっては失敗作もいいところだった。しかも魂作用じゃないし。 日本の結社支部である朝倉家に預けられ、妹との対比用に魔術の教育を受け、 最終的には子供を生んだ後サンプルとして保管される予定だった。 以上 現在座標は白姫女学院です。   アーチャ: スキルや礼装の情報までしっかり出るのか、カード情報も侮れんな。
  GM  : まあ有利なものはね。
  頼子  : 「常にいつでも最悪だ」
  GM  : ドラムコー「そういう時は逆に考えればいいんじゃないかな?」
  頼子  : 「逆?」
  GM  : ドラムコー「今が最悪なら、何をやってもプラスになるってさ!」
  頼子  : 「へぇ。へぇー」
  アーチャ: 前向きだな、ドラムコー。
  頼子  : 「わかめは最悪だが、プラスに成ることがあるのか?」
  GM  : ドラムコー「ノーコメントで」
  アーチャ: 「それでいいのか」
  頼子  : 「まぁ、最悪だからといってなにもしないという訳にはいかない」
  アーチャ: 「行動方針を決めてくれ、マスター。私はお前のサーヴァントとして、その命令に従おう」
  頼子  : 「そうだった。昨日は助かった。ありがとう。アーチャー。いきなりぶっ倒れて悪かった」         その前に、アーチャーのステータスを見てみよう。
  GM  : ぴろりん。         えーとルール的に言うと、宝具を抜いたステータスだけだ。
  頼子  : 宝具以外をコピペして、宝具ステータスを?にすればいいのか。
  アーチャ: 真名とかは伏せればいいのか?
  GM  : あと属性。
  頼子  : 正直、多分あの人だが、一応伏せておいてくれ。
  GM  : まあ、ドラムコーを先にだしておこう。
  頼子  : おう! 【クラス】ドラムコー(鼓笛兵) 【マスター】御門和布 【真名】? 【性別】? 【身長・体重】160cm,40kg 【属性】混沌・善 【外見】  ピンク髪の可憐な美少女。軽装のチェインメイルを装備している。 ランク 9 筋力D 耐久D 敏捷C 魔力C 幸運A+ 宝具? HP34 MP46 IV14 基礎攻撃力2 基礎防御力2   GM  : こんな感じです。
  頼子  : スキルは見えないんだな。
  アーチャ: ほうほう。
  頼子  : だが、貴様全然背、低くないじゃないか!
  GM  : あと現在判明しているスキルは 魅了 C+ 「現在生きている中で一番の美男子」とまで評された美貌の効果。  異性・同性を問わず惹きつける。特に人間離れした者に好かれ易い。 騎士道馬鹿 B-  正々堂々戦う、敵を恐れない、強きを尊び卑しきを退ける、貴婦人を大切にする、異教徒を倒す、  良い異教徒には改宗を勧める等といった肥大化した騎士道に過剰に忠実。  ただし逃げることはドラムコーにとって騎士道精神には反しないらしい。   頼子  : 男じゃねえかお前!(笑)
  GM  : なにいってるん?(笑)
  頼子  : 魅了のスキル説明!(笑)
  GM  : あ、ほんとだ(笑)         これはコピペだから、気にするな。
  頼子  : そうだな。それなら安心した。         男だとか言われたらどぎまぎしてしまうだろう。
  GM  : 「現在生きている中で一番の美形」とまで評された美貌の効果。         こうだな。
  アーチャ: よし、スキルはともかく、用意はできた。
  頼子  : お願いします! 【クラス】アーチャー 【マスター】朝倉頼子 【真名】? 【性別】男 【身長・体重】188cm・79kg 【属性】秩序・悪 【外見】長身痩躯、黒一色の狩人。マントの裏地は毛皮になっている。 ランク:9 筋力E− 耐久D 敏捷A+ 魔力B 幸運E 宝具B HP:32 MP:42 IV:16 基礎攻撃力:1 基礎防御力:2 【装備・アイテム】 『狩猟銃』 装備ポイント:5 種類区分:射撃武器 攻撃力:5   頼子  : お前悪なのかよ!(笑)
  アーチャ: はっはっは、殺す殺す言ってるキリスト教徒が善なわけがないじゃないか(笑)
  GM  : ドラムコーは混沌・善だから全く正反対の性格だな(笑)
  アーチャ: あ、銃の分MP減らしてなかった、MP:37だな。
  GM  : ていうか猟銃はいらねえだろう。
  アーチャ: いや、出たしな。
  GM  : ほら、単発宝具は単発しないときは普通に武器として使えるから。
  アーチャ: ああ、そういえば。
  頼子  : ああ、じゃあ猟銃要らないな。消しておくよ。
  アーチャ: じゃあ猟銃の部分を消してそのままだな。
  GM  : さておき。ステータス確認できました。         じゃあこうしよう。わかめとサーヴァントを交換するかどうか(笑)
  頼子  : ええー(笑)         いや、確かに私がドラムコーで、わかめがアーチャーだと、戦力バランスは物凄くいいんだがな(笑)         戦力バランスというか、ゲームバランス。私とアーチャー、好感度的に最悪一歩手前だろう。         私は混沌中庸だぞ。
  アーチャ: 混沌善、よりはマシだが(笑)
  GM  : 中々相性悪いな。         属性があってれば好感度は+2、3ずれてるから-1だな。         宗教も地域も全然違うからプラスはないし(笑)
  頼子  : 私はそも、宗教的観念を持ち合わせられないしな(笑)
  アーチャ: まぁ、今までの会話からそんな雰囲気は感じなくもない(笑)
  頼子  : 何故こんなにも相性の悪いサーヴァントが来たのだ?(笑)
  GM  : そりゃ触媒を、選んだんだろ?(笑)
  頼子  : 確かにドラムコーと交換すると、物凄い相性の良さになるが、それはPL的に不味い(笑)         そもそもわかめから私がドラムコーを奪うほうが現実的だ。しないけど。
  アーチャ: MPが更に減るぞ(笑)
  GM  : 補給もままならない(笑)
  GM  : ドラムコー「ところでそろそろ和布を起こしていい?」
  頼子  : 「あー、そうか。うわぁ、わかめと同衾したのか私」
  アーチャ: 「部屋を分けるわけにもいくまい。お互いがまだ信用し合っているわけではないのだ」
  頼子  : 「凄い泣きたい。殴るから起こしてきてくれると嬉しい」
  GM  : ドラムコー「いやボク達もいたから」
  頼子  : 「ああ、安心した。物凄く安心した」
  アーチャ: 「情報交換の必要もあるだろう。先のライダーの件などは私たちよりも詳しいやもしれん」         期待は全くしていないが。
  GM  : というわけでここから和布も会話に参加します。
  頼子  : ではわかめをとりあえず殴っておく。
  GM  : 和布「ぎゃー!」
  頼子  : 「和布、済まない。約束だったんだ」
  GM  : 和布「何が起きたか説明しろ!」
  頼子  : 「お前が逃げたせいで私は一度死んだぞ。そもそも一番説明して欲しいのは私達だ。          サーヴァントを置いて逃げてその後どうなったんだ?」
  GM  : 和布「ぼ、僕は逃げてなんかない。あれは戦略的転身だ!」
  アーチャ: 撤退にあらじ、後ろに向かって前進!(笑)
  頼子  : 「サーヴァントを置いていくのは感心しない」
  GM  : 和布「ああ。公園の出口で誰かとすれ違ったかと思ったら意識が飛んだ」         以上。
  アーチャ: 公園から脱出すら出来なかったのか(笑)
  頼子  : 「お前、本当、凄いな。びっくりするほど凄いな」
  GM  : 和布「あまり褒めるなよ」(得意げ)
  頼子  : 「アーチャー、これがドラムコーの態度の理由だ」
  アーチャ: 「ああ、この上なく納得した。非礼を詫びよう、ドラムコー」
  GM  : ドラムコー「まったくだよ」
  頼子  : なんていうか。わかめのおかげで結束力が高まった。
  GM  : 和布の存在意義はそれなのか?(笑)
  頼子  : 他に何がある?(笑)
  GM  : ドラムコー「まあ、逃げるのは否定しないけど。女性を置いて逃げるのは感心しないね」         和布「くそっ、なんて時代だ!」
  頼子  : わかめが死んだら腕を切り取って令呪をもらい、ドラムコーを奪う。         そういう存在意義もある。         が、まあ、そうならないようにしたいな。わかめ、嫌いじゃないし。
  GM  : いや死んだら令呪は自動で監督役が回収しますから。
  アーチャ: 死ぬ前に奪えと。
  GM  : 奪いたいなら生きてるううちにしないと。
  頼子  : マスター殺せねえ(笑)         殺したらトバルカイン強化フラグ。この戦争、無理ゲーじゃね?(笑)
  GM  : いや死ぬぐらいなら令呪使うから、普通は(笑)
  頼子  : さておこう。
  GM  : 和布「……ん? あれ、僕のマスターカードはどこだ?」         ドラムコー「昨日ライダーが持ってったよ」
  頼子  : 「優しいライダーは、お前を私達に届けてくれた」
  アーチャ: 「状況的にみると、気絶させたのもライダーだがな」
  頼子  : 「そしてライダーはお前のマスターカードを奪っていった」
  GM  : 和布「な、なんだってー!            じゃあ僕があんな化物と会ってまで手に入れたのに、一回も使わずになくなったのかよ!            お前ら何をしてたんだ、この役立たず!」
  頼子  : 「見ろ。これがわかめだ。アーチャー、しかと目に焼き付けておけ」
  アーチャ: 「聖杯戦争ではマスター狙いは常道だ。不用意にサーヴァントと離れた者が悪い」
  頼子  : 「これほどの人間は早々いない」
  GM  : 和布「ふん、褒めても何も出ないからな」
  頼子  : お前のそういうところが私は好きなんだよなぁ(笑)         全然魔術師じゃない。
  GM  : まったく魔術師らしくないですね。         ああ、頼子は魔術師が嫌いだからか(笑)
  頼子  : そうだよ。正反対なのに魔術師だって言ってる和布は、頼子から見たら可愛くて仕方がない。         絶対表には出さないが。         「ところで和布、一番重要なことを聞こう」
  GM  : 和布「なんだ?」
  頼子  : 「この戦争、続ける気はあるのか?          正直なことを言うと、御門家に戻って令呪とサーヴァントを渡して逃げたほうがいいと思う」
  GM  : 和布「…………」
  アーチャ: 逃げると言っても監督役に泣きつけないのが今回の無理ゲ―具合だが。
  頼子  : 「監督役に保護は、まあ、会ったお前なら分かるだろう。          死より辛い目に会う、程度で済むといいな」
  GM  : 和布「も、もしかしたら意外といい監督役かもしれないじゃないか…?」
  頼子  : 「本当に? 心の底から? 自身の心からの気持ち?」
  GM  : 和布「……それに、御門家を代表する人間は僕なんだ!            御三家の一人として、そんないきなりなリタイアするような真似がみっともなくてできるか!            せめてこう、なにか実績を残さないと、僕の魔術師としての未来が…」
  頼子  : 「そうか。そうか。命をかけられるのか?」
  GM  : 和布「い、命?」
  頼子  : 「昨日の私を見れば分かるだろう」
  GM  : 和布「あれは、サーヴァントをよんでなかったからで……命をかけるのはドラムコーの仕事だ!」         ドラムコー「いや、まあ、そうなんだけど、さあ」
  頼子  : 「お前は本当最高だなぁ」
  GM  : ドラムコー「まあ一回痛い目見ないとわからないんじゃない?」
  アーチャ: 「先にも言ったが、マスター狙いは禁じられていない。私が敵対した場合、容赦なくマスターを狙うぞ」
  頼子  : 「やめろやめろ。正直どっちを狙ってもそう変わらない。          私ですら、2対1で勝つぞ。この2人。いや10倍いても勝つ」
  アーチャ: ドラムコーぇ...(笑)
  GM  : 和布「い、いや。聖杯戦争っていうのはサーヴァント同士が戦って、魔術師をそれが援護するものであってな…」         ドラムコー「魅力で勝つってことなんだね、確かに勝てる気がしないや」
  アーチャ: 「マスターが居なければサーヴァントは顕現できない。ならば元を断つのは戦術的に適っている」
  頼子  : 「まぁ、和布。お前の心意気は分かった。          命は掛けたくないが、とりあえずサーヴァント1機くらい倒してから帰りたいわけだ」
  GM  : 和布「……できれば、聖杯も、欲しいけどな。            命をかけないで聖杯を手に入れたい!」
  頼子  : 「やめておけ。聖杯自体がお前の命を奪う」
  GM  : 和布「なに言ってるんだ?」
  頼子  : 「ま、言っても分からないだろうから反論しなくていい。          だから、まずはお前でも倒せそうなサーヴァントとマスターを探せばいいんじゃないか。          ところで和布。物凄くいい情報を教えよう」
  GM  : 和布「なんだ?」
  頼子  : 「コレはお前と私が協力関係になる、という意味だから、聞きたくないなら言ってくれ」
  GM  : 和布「わかった。つまりお前が弱らせた相手を僕がとどめを刺していくってことか!」
  アーチャ: ワカメェ...(笑)
  頼子  : 「それでいいんならそれでいいんだが、まあ承諾したと見做して情報を教えよう。          マスターカードには、他のマスター1人の能力と、現在地が表示されているぞ。          つまり、他のマスターの中の誰かが、お前の能力と居場所を常に把握している、ということだ」
  GM  : 和布「へー」
  頼子  : 「簡単に言えば、奇襲かけ放題ということだな」
  GM  : 和布「……なんだって!            くそっ、僕のマスターカードはどこだ!」
  アーチャ: ワカメの能力値は、正直カモだな……魔力の関係でサーヴァントも期待できないわけだし。
  頼子  : 「ライダーが持っているが、自分のマスターカードに自分の情報が書かれているとは限らない。          だから今するべきは、お互いの情報の書かれたマスターカードを持つ者を探す、ということだな。          特に和布、お前はサーヴァントもお前自身も、直接戦闘に秀でるわけじゃない」
  GM  : 和布「そうだな。まずは僕の安全が第一だな」
  頼子  : 「情報収集や指揮能力に長ける。つまり奇襲されたら終わりということだ。          逆に言えば、マスターカードが揃えば計画を立てる、情報収集をするなどの本領が発揮できる。          勝ち目が見える、ということだ」
  GM  : 和布「じゃあまずお前の持ってるマスターカードを見せろよ」
  頼子  : 「当然だが許可しない。          だが私が他のマスターカードを手に入れたなら、共有することを約束しよう」
  GM  : 和布「いやいや、なんで見せれないんだ?            まず最初の一歩から情報共有すべきだろ?」
  アーチャ: ふむ。GM、サーヴァント側からマスターに念話って掛けられたっけ?
  GM  : できます。
  頼子  : できるよー。
  アーチャ: では、ここいらで声を掛けてみるか。         『――マスター』         と、頼子の頭の中で声が響く。
  頼子  : 『なんだ。わかめとの無駄な会話について聞きたいんだな?』         「和布、お前、最初の一歩の情報を奪われてるだろう」
  GM  : 和布「あれは……僕を守らなかったドラムコーが悪い!」
  アーチャ: 『それもあるが。本当に、ソレと同盟を結ぶつもりか?          語るまでもない。足手まといだ』
  GM  : 真実を(笑)
  頼子  : 『だが2つの利点があるんだなぁ。こいつには』
  アーチャ: 『ほう?』
  GM  : そんなものあるのか?
  頼子  : 『1つ目は、御三家の1つ、御門家の人間ということだな。          もう1つは、ドラムコーの存在だな。          この2つは、どちらも私に欠ける、社会的情報収集能力を持つ』         いや、ドラムコー、そんなんあったっけなぁーって感じだが!
  アーチャ: 『ふむ。つまりはマスターが勝ち抜く為に必要な人材だ、というわけだな』
  頼子  : 『その上で同盟を組む3つ目の利点は、          守りきれなくてもデメリットが少ないということだ』
  GM  : 適当ぶっこいてるだけかよ(笑)
  アーチャ: 2つの利点と言って語りだしたのに3つ目があることにつっこんだら負けか?(笑)
  頼子  : いやいや、和布自身の利点は2つだよ。         同盟を組む、という段階になると、3つ目が生えるのだ!
  アーチャ: 『――ふむ。では、あえて語る必要はないか』
  頼子  : 『個人的感情から助けてやろうとか思っていないからな』
  GM  : いざとなったらちゅうちょなく見捨てるということか。
  頼子  : ツンデレ的には大嘘なんだがな。
  アーチャ: 『もし、マスターがどうしてもソレを守る必要があるというのなら。          私の宝具を開帳すれば、高い防御が望めることになる、おそらくドラムコー以上の。          ――だが、そういうことならば必要はあるまいな』
  頼子  : 『いやそれは教えろよ』         超速ツッコミ。念話中にも和布と漫才はしておく。         というのは、念話していると思われたくないからだ。         ドラムコーがわかめと仲が悪くてよかったと、こういう時思う。
  アーチャ: 『教えることは吝かではないが、これは私の真名に関わる重大な宝具だ。          そして、この宝具は正体を知られることでその機能の一部が使用できなくなる。          無駄打ちをするわけにはいかないぞ?』
  頼子  : 『<信頼度が足りません>』
  GM  : 和布「というか、そのライダーって奴から僕のカードを取り返せないのか?」
  頼子  : 『大体分かった。判断はお前に任す』
  アーチャ: 『了解した。マスター』
  頼子  : 「ライダーの居場所? ライダーの居場所なぁ。          多分、アーネンエルベか、御門家かのどっちかだと思うんだよ。          というのは、マスターは陣地作成中って言ってたからなんだが」
  GM  : 和布「いや、逆にそれはないはずだぞ」
  頼子  : 「アーネンエルベも御門家も陣地を所有しているからか?」
  GM  : 和布「アーネンエルベも御門家も、最初からこの土地に工房を持ってるんだからな。            今の時点で陣地を作ってるなら、それは外来の魔術師だろ」
  頼子  : 「その工房は居場所を知られている。だから第2工房にいる。          という可能性もあるが、その点では和布の意見のほうが妥当だな」
  GM  : じゃあここでミニシーンを入れようか。
  頼子  : おう!
  アーチャ: ああ。
  GM  : しばらく前         ――――――         外来の魔術師「くっくっく。やったぞ、俺は最強のサーヴァントを引き当てた!」         外来の魔術師「この聖杯戦争、俺の勝利だ!」         ―――――         以上。
  頼子  : なんていうか、ようやく清涼剤が来てくれたというか(笑)
  アーチャ: ……よもや、ワカメ以上の噛ませ臭がする奴がいるとは(笑)
  GM  : わかめを上回るのはさすがに辛くないか?(笑)
  頼子  : わかめはカマセじゃない。撫でるだけでいい。         噛むまでする必要がない。
  GM  : だいたいそれを言ったら、トッキーがわかめ以上のかませということになってしまう(笑)
  アーチャ: しかし、これではっきりしたな。
  頼子  : 外来の魔術師が陣地を作成している。しかし、最強? 最強?
  アーチャ: いや、それより。今回のメインは聖杯戦争ではない、トバルカイン一味の暗躍だ(笑)
  頼子  : そうだな!(笑)         この戦争は結局、トバルカインの手のひらで踊るだけなわけだ。         主賓は、ま、普通に考えて私だな。
  GM  : 和布「あとは、だ。そのカードのマスターに接触するかだな」
  頼子  : 「なんだ? 私の?」
  GM  : 和布「今のところ確定情報はそれだけなんだから、当然それを起点にするのが普通だろ?」
  頼子  : うわぁ、そういえばそうだ。         姉のサーヴァントからぶち殺すのかぁー?
  GM  : 和布「だからカードを見せろ!」
  頼子  : だが最後までとっといたら間違いなくユノがやばいしマリもやばい。         そうだな。ユノのカードが絶対的にいる。         そしてもう1つは、聖杯、つまり、マリの確保だ。
  GM  : なるほど。和布はそれすら見せてもらえない>聖杯
  頼子  : そして最後に1つ。昼にユノに会いに行く事だ。
  アーチャ: ああ、約束があったな。
  頼子  : コレは誰がなんと言おうと行く。
  GM  : 一ついいか?
  頼子  : なんだ?
  GM  : 姉は白姫女学院にいて
  頼子  : うっわぁー。         うっわぁー。         うっわぁー。
  GM  : マリも白姫女学院生徒。
  頼子  : うん、女学院、行くか。
  GM  : だから用件1,2はある程度被るんじゃないか?
  頼子  : 本当に最悪だ!(笑)
  アーチャ: なんというフラグ臭(笑)
  頼子  : 「あああああー?」         こめかみをぐちっ、とえぐる。
  GM  : 和布「な、なんだ?」
  頼子  : 「そうだった。そうだった。もっともっと最悪だった。          和布、私のカードはお姉ちゃんだ。昨日私をぶち殺したサーヴァントだ。          そうだ。サーヴァントをぶち殺そう。ああ、違うな。違う。ぜんぜん違う。          だがやっぱり行くしか無いんだな。場所は白姫女学院」
  GM  : 和布「お前何言ってるんだ?」
  アーチャ: 「落ちつけ、マスター。そういう時は原点に戻るんだ」
  頼子  : ぐちぐちと、こめかっみをえぐりつつ。         「落ち着く? そうだな。その通りだな」
  GM  : ドラムコー「お茶入れてくるね、ボク」
  アーチャ: 「優先順位を付けろ。一辺に全てを纏めようとしても纏まらんぞ」
  頼子  : 「最優先事項はお姉ちゃんと、あー」         わかめとドラムコーを見て。         「そうだ。お姉ちゃんだな」
  GM  : 和布「?」
  頼子  : 「お姉ちゃんをこの聖杯戦争から殺さずに退場させるには?          サーヴァント殺害だけでいいのか? 結局の所其れでは足りないわけだ。          トバルカインはお姉ちゃんと繋がっている。監督役との繋がりはルールに縛られない」
  GM  : 和布「えーと。あれだな。            サーヴァントを倒して腕を切り落とせばいいんじゃないか?」
  頼子  : 「ほーう? お姉ちゃんの腕を切り飛ばせ?」
  GM  : 和布「ああ、それでも令呪が再配布される可能性はあるな」
  頼子  : 「お前、お前、私をおちょくってるのか?」
  GM  : 和布「え、なんだよ? いきなり?」
  アーチャ: 相変わらず和布は人の地雷を遠慮なく踏み抜くな。
  GM  : 和布「僕は質問に答えてやっただけだぞ」
  頼子  : 「そういう事じゃァないんだよ……お前は私のお姉ちゃんを傷つけるのか?          そういう意図を持っているのか? え?」
  GM  : 和布「なんだよいきなり!?」         ビビってます。
  頼子  : 「はいと言ったら殺すぞ。          あーーーーー、頭がいたい。          駄目だ駄目だ。悪かったな和布。冷静さを欠いていた」
  GM  : 和布「お前ホントに大丈夫か?」
  頼子  : 「大丈夫じゃない。だがお前のおかげで分かったことがある」
  GM  : 和布「なんだ?」
  頼子  : 「令呪の再配布がある限り、サーヴァントを排除しただけでは、          お姉ちゃんは解放されないということだ。2度目の伯爵の登場だ」
  GM  : 和布「お、落ち着けよ」
  頼子  : 「つまり、監督役の排除が第一目標だ」
  GM  : 和布「そうだな……要するにはぐれサーヴァントと契約する可能性が問題なんだろ?            じゃあはぐれサーヴァントを出さないようにすればいいんじゃないか」
  頼子  : 「マスターを殺さずサーヴァントのみを排除していけばいいわけだ」
  GM  : 和布「けどさ」
  頼子  : 「なんだ?」
  GM  : 和布「話を聞いてると、そもそもそいつが敵対してるんだから駄目なんじゃないか?」
  頼子  : 「今誰のことをそいつって言ったんだ?」
  GM  : 和布「お前の姉」
  アーチャ: 「……マスター、その件だが。一つ、いや二つか。問いかけておく事柄がある」         ふむ、と考え込んでいたところから、
  頼子  : 「そうだな。アーチャー、言え。          なんだ。アーチャー、聖杯戦争の勝敗については私との協調が第一義にあるんだよな?          そうだな。こちらから言説飛ばす前にお前の意見を聞くべきだな。聞こう」         こめかみをぐちぐちしながら、聞く体勢に入る。
  GM  : 和布「そうだぞ! 英霊だって望みがあって召喚されてるんだからな。            あまり聖杯戦争を潰すとか言ってるとこいつが後ろから撃ってくるからな」
  アーチャ: 「その心意気は買うが、おそらくこの問いかけはマスターにとって耳に痛いことだと思うぞ。          仮に、あの監督役という男を排除したとして、それは本当にマスターの姉にとっての救いになるのか?」
  頼子  : 「そんな事を気にしていたのか。アーチャー」>救いになるか
  アーチャ: 「そも、マスターの姉にとっての救いとはなんだ、何を求めて彼女は監督役にしたがって居る?」
  頼子  : 「そんなもの分かるわけがないだろう?」
  アーチャ: 「――――――」
  頼子  : 「ああ、いかんいかん。ダメだな。          アーチャー、今私に幻滅したな?          悪かった。今の私は錯乱どころではないな。          重要なことだな。お姉ちゃんの意志は」         と言いつつ、目は移ろいでいる。
  アーチャ: 「いいや。そういう感情はもっていない。ただ、そうだな……          考えることを放棄するのと、自身の考えを押し付けるだけ、          というのは頂けない。私から言えるのはそれだけだ」
  GM  : 和布「よくわからないけど敵に回ったんだろ?            魔術師は兄弟姉妹で殺し合うもは当たり前ってじっちゃがいってたぞ」
  アーチャ: 落ちを付けるな(笑)
  頼子  : 「わかめ、貴様、今私を魔術師だと抜かしたか?」
  GM  : 和布「?」
  頼子  : 「死にたいのか? 同盟破棄か? ここで。          お前の腕を奪ってサーヴァントを貰い受けるべきか?」
  GM  : 和布「いきなりなんだ!?」
  頼子  : 「2年前にも1年前にもこの間も言ったが私は魔術使いであって魔術師ではない。          あんな糞でできた屑と同じにするなと何度も言っているのに。          ああ、また冷静さを失った。やるべきことをなんにも決めていない」
  GM  : 和布「まったく、ダメな奴だな」
  頼子  : 「トバルカインの情報がほしいな。トバルカインてどんな奴なんだろうな。          学長さんは知ってるかな」
  アーチャ: 「さて。その学長さんとやらは知らないが、知りたければ情報を集めるべきだろう」
  GM  : 和布「アーネンエルベか?」
  頼子  : 「御門家はまず間違い無く知っているんだから、わかめが家に帰ればいいんだな」
  GM  : 和布「僕達の拠点はここなんだ!」
  頼子  : 「でも情報収集はしなきゃならないだろう? 私はアーネンエルベの拠点に行く。          私は真っ直ぐ進むのが好きなんだ。なのに今回は迂回路ばっかだ」
  アーチャ: もともと、昼に行く約束だしな。
  GM  : 和布「いきなりサーヴァント連れて乗り込むのか?」
  頼子  : 「サーヴァント連れて行かなきゃいいのか」
  GM  : 和布「普通に考えると連れてく」
  頼子  : 前回が騎士道精神あふるるアホ娘だったから、この方法が物凄い効果的だったんだが、         今回はどうなんだろうな。
  GM  : 和布「どう考えても連れてくだろ」
  アーチャ: 「こちらとしても承服できん。敵の本拠地に無防備にマスターだけ向かわせるわけにはいかない」
  頼子  : 「好きにしていいぞ。いてもいなくてもなんとかなるだろうし」         このわざとらしい信頼度下げ!
  アーチャ: 男の子の味だな、ジュースでも飲んでおけ。
  頼子  : ということで、立ち上がる。
  アーチャ: しかし、このマスターは過信が過ぎるな、スキル的に仕方ないとはいえ(笑)
  頼子  : 「和布、お前、御門家に行けるか?          正直に言うとだな。お前の御門家とのパイプは物凄い重要だ」
  GM  : 和布「なんのだ?」
  頼子  : 「情報量だよ。聖杯戦争の情報量、トバルカインについての情報量、          御門家ならだいたい知ってるだろうしあるだろう。御三家の1つなんだからな」
  GM  : 和布「ふん、あまり僕に頼りっぱなしでなく自立してほしいところだな」
  頼子  : 「勿論それでもいいが、それは同盟を破棄するということか?          独り立ち、だよな?」
  GM  : 和布「わ、わかったわかった」
  頼子  : 「調べられるか? 無理なら無理と言え。蔑んであげるから」
  GM  : 和布「その前に何を調べてほしいのか言えよ」
  頼子  : 「トバルカインだよ」
  GM  : 和布「監督役のことか……まあ、そんなに調べてほしいならいいけどさあ」
  頼子  : 「監督役の裏を取るのは、聖杯戦争の常識だろう?」
  GM  : 和布「その前に他の参加者のことを調べろよ」
  頼子  : 「だから私がアーネンエルベの本拠地に行くんじゃないか。          真っ直ぐ行って直接会う。一番確実だろう?」         これには頼子しか分からない理由が1つある。         ユノは聖杯戦争参加者だ。アーネンエルベの代表がユノ以外ならば、         昼に学園で待ち合わせしても、アーネンエルベ代表がいて来れない。         これは不味い。だから今すぐ排除する必要がある。         ユノがアーネンエルベ代表なら何の問題もない。         普通にいつでも会いにいける。邪魔なサーヴァントを排除すれば本当にいつでも会える。
  アーチャ: アーネンエルベとユノが同盟を組んでいる二組だったとしたらどうすることやら。
  頼子  : 4対2で負ける私ではないのでそれでも問題ない。
  GM  : じゃあいいのか(笑)
  頼子  : だからアーネンエルベに真っ直ぐ歩いて入るのは、今の朝倉頼子にとって、悪くない選択肢なのだ。         だから学園に行く。頼子の行動は決定した!
  アーチャ: 非常に不安極まりないが、情報収集は必要な事ではある。         また、マスターに従うのはサーヴァントの務めだ、今はしたがっておくさ。
  頼子  : 文句があるなら言え(笑)
  GM  : うむ。じゃあ、幕間を入れてこのシーンは切ろうか!
  アーチャ: ああ。
  頼子  : あ。シーンを切るってことは、時間経過するの?         するなら装填魔具に呪文を1つ仕込む。しないなら別に何もしない。
  GM  : 時間経過する。明らかに作戦会議で朝は終わりだろう。
  頼子  : まあ、そうだな。         ランク要素『変人』がある限り、こういう展開は仕方がない!         だから回復魔術を装填しておく。

 2日目 12/15(水) 白姫学院中庭 8:10


「ごきげんよう」 「ごきげんよう」  白姫女学院の朝は早い。  寮の朝食は7:30からだが、その前に30分の掃除時間がある。  寒い中を起き出し、凍るような水に手を浸して廊下や階段の掃除をする、  寮生活でも最も不評なイベントの一つだ。  もちろん白姫女学院の生徒たるもの、乱れた服装で人前に出ることなど許されないから、  実際の起床時間は6:00前後になる。  勿論朝食の前には祈りの時間があり、食事中も私語は厳禁。  部屋に戻ってから、中庭を通って本校舎に向かい、教室に入る。  それまで交わされる挨拶は全て「ごきげんよう」  全く、堅苦しいといったらなかった。 「あ、ごきげんよーっす、柚佳」 「ごきげんよう、唯野さん」  唯野マリは、中庭の遊歩道を登校中に、あくびをかみ殺しながら級友の小井中柚佳と合流した。  柚佳は、ゆるくカールした長髪におっとりとした雰囲気の、いかにも白姫女学院生という感じの女子だ。  実家も裕福で受けてきた教育も一流のもの。正真正銘のお嬢様だった。  一方、マリは。小麦色に日焼けした肌にポニーテール。校則限界まで短くしたスカート。  活動的な雰囲気は好ましいものだが、全く白姫女学院の生徒という風ではなかった。  実際、唯野マリは校則違反の常習者でもある。 「ずいぶん眠そうですけれど。もしかしてまた寮を抜け出されたのですか?」 「うん、まーね。駅前あたりを聞き込みがてら回ってたの」 「危ないですわよ、唯野さん。最近は物騒だと聞きますのに」 「だからこそ回ってるんじゃん。松山先輩を見た人はいなかったけど」 「そうですか。本当に、何処に行ってしまったのでしょうか」 「まあ、逃げ出したくなる気持ちはわかるけど、さー」  唯野マリが昨晩。夜中に寮を抜け出して(校則違反)町で探していたのは人である。  松井という上級生が、一昨日から姿を消しているのだ。  白姫女学院は一部の例外を除けば全寮制である。行方不明がいれば点呼のときにすぐわかる。  マリのように校則違反の常習犯ならまだしも、その上級生はそういう人間ではなかったらしい。  柚佳のような、いかにもな白姫女学院の生徒だということだ。 「そういえば、先ほど噂で聞きましたけれど。一年の女子生徒で、帰ってきていない人がいらっしゃったようですわ」 「え、二日連続? それってあたし以外で?」 「はい。三組の生徒ではないかという話でしたが、誰かというまではわかりませんでしたわ」 「わかった。後で当たってみるね。ありがと、柚佳」  唯野マリは正義の味方である。  誰かが困っていたのなら、首を突っ込んで手助けをする。そういう生き方を信条にしていた。  白姫女学院に入学してからも、それは変わっていない。  寮内のいじめを解決したり、失せ物を探し出したり、人間関係を仲裁したり、教師の横暴に抗議したり。  得意の空手を振るう機会はめっきりなくなっていたが、彼女は彼女なりに正義の味方を頑張っていた。  今回の行方不明事件を勝手に捜査しているのも、そのためだ。 「行方不明か……そういえば頼子はいまごろなにしてるんだろ」 「唯野さんのお友達ですか?」 「うん、中学のときの。三年のときにいきなり行方不明になっちゃってさ」  とはいえ、それは自発的な失踪で、退学届けもきちんと出ている。  それでもマリは探しに行きたかった。  けれど養育費を出してもらっている『おじさん』が、  白姫女学院へ進学するよう希望したなら、マリはそれに逆らえなかった。  ここで旅にでたら、物心つくころから世話をしてもらっている大恩人に対して、さすがに申し訳なさ過ぎる。  だからマリはその埋め合わせをするように、白姫女学院の中で正義の味方を頑張っていた。  とはいえ、それも限度がある。  だいたい女学院内部の問題なんてたかが知れている。  生徒は厳しく監督され、外出は土日のみ、門限は五時。言葉遣い一つで叱責が飛んでくる。  だからこそ、今回の行方不明事件に対して、マリは張り切っていた。  と 「あれ、なんか人だかりができてるんだけど……なんだろ?」 「まあ、マリさん。ご存じないんですの? 生徒会長ですわよ」 「あ、あーあー、そっか」  周囲がざわめく。  お嬢様揃いの白姫女学院生徒だが、ひときわ美しい女子生徒が、何人も供を連れて遊歩道を進んできた。  白を基調とした制服を、ただ一人だけ黒に染めた三年生。  ハート型の眼帯は、その美しさをいささかも損なってはいない。  生徒会長は顔見知りに、ごきげんようと会釈をしながら進み  ふと、マリと柚佳の二人に声をかけた。 「そこの一年生のお二人さん」 「「は、はいっ」」 「違っていたらごめんなさい。小井中さんに、唯野さん、だったかしら」 「は、はい。小井中柚佳です。おはようございます」 「お、同じく唯野マリです。ごきげんよう」 「ごきげんよう」  ・  ・  ・  生徒会長とその輩が去った後、二人はそっと息をついた。 「はー、びっくりした。なんだったんだろ、いきなり」 「わかりませんけれど。御噂の通り、素敵な方でしたね」 「ちょっと怖いぐらいだったね。でもそこがいいのかな?」 「そこがいいんですわ」 「……そういえば【何を話してた】んだっけ。驚きすぎて【忘れちゃった】よ」 「さあ、【なんだった】でしょうか。それより今は大切な用事ができましたわ」 「あー、そうだね。【後で生徒会室に行く】んだったね」 「そうですわ。【夜に生徒会室に行かないと】いけませんわ」 「あー、でももろ校則違反なんだけど、いいのかな? いやあたしが言えた義理じゃないんだけど」 「仕方ありませんわ、【弥夢様の命令です】から。やり方を教えてくださいね、唯野さん」 「お、柚佳も校則違反に目覚めた? はっはっは、仕方ないね。正義の味方に任せなさい」  白姫女学院の朝は何事もなくそうして過ぎていった。
  GM  : はい。マリ視点。
  頼子  : うわぁーいやだぁー。
  アーチャ: 生徒会長(笑)
  GM  : なんという白々しさ。         まあ白姫女学院の雰囲気を感じ取ってくれれば。
  頼子  : うわぁー!         いや、どちらにしろ、昼はユノと会うが、夜はトバルカインの情報を得ているから行く予定はあった!         だから、まあ、でも、ええー!? ぐああー!         いつもいつも思うけど、GMのセッションだと私毎回幸福な日常から即地獄を歩む羽目になるな!(笑)         ラストウィズを思い出す!
  GM  : 聖杯戦争故仕方なし。         本当は、朝方にカード情報を元に襲ってくる組がいるはずだったんだけど、さすがに面倒だからやめておいた。
  頼子  : 私もちょっとそれあるかなぁと思ったけど、そうじゃなくてよかった(笑)