第二次月詠聖杯戦争 前日譚01
GM : PL1さん!
PL1 : なぁに!
GM : セッションできる?
PL1 : できる。
GM : じゃあやろう。
PL1 : やろう。
GM : なにをやるの?
PL1 : えええ〜(笑)
GM : 整理しろ!
PL1 : 日常編やるっていってなかったっけ。
GM : そうだった! 日常編だったな。戦争が始まる2年前だ。
PL1 : うむ。14歳だ。中2?
GM : 中二。 PL2さんもいい?
PL2 : はい? 戦争前だとしたら私(サーヴァント)の出番はまだでしょう(笑) むしろ顕現してても困る(笑)
頼子 : 継戦者だった!?(笑)
GM : いいえ。
PL2 : そんな馬鹿な(笑)
GM : というわけで14歳中学二年生の頃の話をしようか。
PL1 : うむ。
PL1 → 頼子
頼子 : うん。よし。OK。
GM : 朝登校すると靴箱に手紙が入っていました。
頼子 : 「……うん?」 と、手紙を訝しげに見つつ、封を空けてみる。 カミソリ入ってるわけじゃない?
GM : 入ってない。
頼子 : っていうか封を開けるタイプなのかも分からなかった。まあ、見る。
GM : 放課後屋上に来い、と角ばった字で。
頼子 : 「うーーーん?」 透かしてみる。 「あーーーーー?」
GM : 中身はそれだけです。
頼子 : 横から見る。 「えーーーーーー?」 封筒の方を見る。
GM : 普通。
頼子 : 「あーーー……」
GM : そのあたりで友人1が声をかけてきます。 「おっはよー!」(ばんばん)
頼子 : 「おお!? ああ……なんだ君か」
GM : 元気よく声をかけてきたのは、友達の唯野マリさんです。 ポニーテール。小麦色の肌。元気。
頼子 : さっと後ろに回る。
GM : 「おっはよー」
頼子 : 「おはよう」 後ろに回りつつ。
GM : 更に後ろに回る。
頼子 : 背は?
GM : ええと、160cmぐらい。 あ、2年前ならもっと低いか。まあそんな感じ。
頼子 : 「くそぅ、なんで君は私より背が高いんだ。しゃがめ!」
GM : 「ごめんね、背が高くて! 普通だけど!」
頼子 : 「私の背が低いと遠まわしに罵倒してるのかなそれは」 自分のこめかみをぐりぐりしながら。 「くそぅ、人類全員しゃがんで生活するようにならないものか。私以外」
GM : 「ところで何見てたの?」(靴箱を覗いて)
頼子 : 「果たし状」
GM : 「果たし状! よし、助太刀するよ!」
頼子 : 「いや、決闘ならば一人で向かわねばなるまい。相手に対し失礼極まりない。 決闘に大勢で向かう、私はそんな卑怯な女ではないのだ」(えっへん)
GM : 「頼子は弱いから、あたしが代わりに戦ってあげるよ! この前黒帯とったし、使いたい技もあるんだ」
頼子 : 「私は弱くない! 全く弱くない!」
GM : 「じゃあ今決めようか、今っ!」
頼子 : 斜めにぶっ潰れる。
GM : まだ打ってねえ(笑)
頼子 : 今ッ! って言われたら直突きが来たと思うだろう!(笑)
GM : まあそんなバカな会話をしながら教室に行くんですね。
頼子 : うむ。
GM : 君の友人、唯野マリ。 見ての通り体育会系で空手道場に通っています。そしてポニテで正義の味方志望。
頼子 : なんと初い奴だ。
PL2 : なんてツッコミどころの多い友人なんだ(笑)
頼子 : 私の友人としては、素晴らしいな。ポニテが。
GM : 「ところで昨日の宿題やってきた?」
頼子 : ズパッ、としっかり書き込まれたプリントを見せる。無駄に注釈とか入れる。
GM : 「お願い、見せてっ!」 ぱんと手を合わせ頭を下げる。
頼子 : 「こういうのは自らの力を持ってして挑むべきだと思う」
GM : 「奪い取るのは正義っぽくないなー」
頼子 : 「が、この私は実に優しい人間なので、見せてやらないこともない」
GM : 「ありがとう! お礼に放課後決闘代理するよっ」
頼子 : 物凄い書き込まれたプリントを渡す。 「決闘は代理を立てるものではないと思う。 そも呼び出されたるは私なのだから、私が行かねば失礼に当たるだろう」
GM : 「えー、そうなの? ユノに聞いてみようよ」
頼子 : 「聞くまでもないと思うのだがなぁ」 ユノ、って誰だ。
GM : 教室に入るともう一人の友人2、ユノが挨拶をしてきます。
頼子 : なるほろ。
GM : ユノ「おはよう。頼子ちゃん、マリちゃん」
頼子 : 「おはよう。ユノ」
GM : 上友ユノ 赤みがかった髪を背中まで伸ばした優等生的な少女です。 実際文武両道で、マリの運動能力と、頼子の学業能力を併せ持ったような逸材です。
頼子 : うえとも?
GM : かみとも、ユノ。 まあ、学校のヒロイン的な。
頼子 : なるほど。
PL2 : 出番があるかどうかはマスター次第。
頼子 : なんで私と友人なんかしてるんだ?(笑)
GM : 席が隣だったとか。
頼子 : なるほど。
GM : マリ「おっはよー! ゆのっち。 あ、聞いて聞いて。決闘って代理たてていいんだっけ?」
頼子 : 「そもそも代理など立てる気はないと言っておろうに……」
GM : ユノ「うーん。二人ともチャンピオンって知ってる?」
頼子 : 「知らぬ」
GM : マリ「世界プロボクシングヘビー級!」
頼子 : 「そういう意味のチャンピオンなのか?」
GM : マリ「じゃあ雑誌のほう?」
頼子 : 「それも違うのではないか」
GM : マリ「ほらグラップラーバキ」
PL2 : あるのか、チャンピオン(笑)
GM : 1998年だから。
頼子 : 「もっとこう……高尚文学作品的なものではないか?」
GM : ユノ「ええと、マリが最初に言った方だね」
頼子 : 「なるほど。それなら分かる」
GM : ユノ「元々チャンピオンって言うのは、代理闘士のことなの」
頼子 : 「ほほう」
GM : ユノ「部族同士のもめ事で決着をつけるために、決闘するとき。代理で選出される戦士。 自然、その部族の最強の戦士が選ばれるわけだから。 最強者という意味もあって、今はそっちの方の意味で使われてるね」
頼子 : 「なるほろ」
GM : ユノ「文学でいうと、アーサー王物語のランスロットもチャンピオンだよ」
頼子 : 「そちら方面はとんと疎くてなぁ。いや、勉強になった」
GM : マリ「なにそれおいしいの?」
頼子 : 「カニバリズムに興味が有るのか」
GM : マリ「とりあえず、あたしが決闘代理してもいいってことだよね!」
頼子 : 「いやだから代理を立てるつもりは毛頭ないと……」
GM : マリ「強引に割り込むのが正義の味方!」
頼子 : 「どこが正義なんだ」
GM : マリ「あたしの正義」 ユノ「どうかしたの?」
頼子 : 「果たし状をもらった」 と、ユノだけには見せる。マリが見ようとしたら即隠す。
GM : ユノ「ラブレターじゃなくて果たし状なんだ?」
頼子 : 「らぶ、れたー?」
GM : マリ「え、ラブレターなの?」
頼子 : 「異界の物質か」
GM : マリ「ラブレターならいかないけど、果たし状だったらいかないわけにはいかないな」
頼子 : 「じゃあらぶれたーというやつだ」
GM : マリ「いかいのぶっしつって今言ったじゃん!」
頼子 : 「ユノが見込んだ通りこれは異界の物質なのだ。だからマリは来なくていい」
GM : ユノ「どっちなのかな。あ、もうすぐ先生来るよ」
頼子 : 「異界の物質で決まりだな」 と言って、席につく。
GM : マリ「この話は昼休みねっ!」 席に着く。そして授業が始まる。
頼子 : ぐりぐりとこみかみを抑えながら。
GM : 頭痛いのか?
頼子 : 頼子は基本的に頭痛状態だ。 他人にはその素振りを見せるのが嫌だから、普通に振る舞う。弱さを見せてる気がするからだ。 でも、こめかみをグリグリするのは、頭痛じゃなくてもしてる。
GM : では、昼休み
頼子 : うむ。
GM : 基本的には3人で飯を食っています。
頼子 : ぼっち飯じゃない!(笑)
GM : マリは購買、ユノはお弁当です。
頼子 : 私は、購買競争に勝てないから弁当だ。
GM : 家族に作ってもらってるわけか?
頼子 : 出来合いのものを詰め込む。
GM : マリが教室を飛び出していくとユノがやってきます。 ユノ「お昼にしようか。今日はどこで食べる?」
頼子 : 「場所は選ばぬ」
GM : ユノ「じゃあここでいいね」 机を寄せ合います。
頼子 : 「いいぞ!」 机を動かそうとして、持ちあげられないので、諦める。
GM : ユノ「でも手紙、本当にどうするの?」 マリがくるまで雑談。
頼子 : 「勿論行く。このように呼び出しを受けたのだ。行かねば失礼に当たろう」
GM : ユノ「字は男子だと思うし、一人で行くのは危ないよ」
頼子 : 「危険?」
GM : ユノ「うん」
頼子 : 「どこが?」
GM : ユノ「女の子だから」
頼子 : 「私が?」
GM : ユノ「そうだよ。頼子ちゃんは可愛い女の子なんだから」
頼子 : 「わ、私が? い、いや、いやいやいや。それはない」
GM : ユノ「そんなことないよ」
頼子 : 「あー、あー、いや、いや、そんなことは、いや、可愛い女の子というのはユノのことを言うのだと思う!」
GM : そんなあたりでマリがやってきます。
頼子 : はっ!
GM : マリ「ただいまー、さあご飯にしよー! 何の話してたの?」 ユノ「頼子ちゃんが可愛いっていう話」
頼子 : 「いや、ユノが可愛いという話だ!」(顔を真赤にして)
GM : マリ「そういえば、あたしもたまにラブレターもらうよ?」
頼子 : 「マジで?」
GM : マリ「後輩の女子からだけど」
頼子 : 「んん?」
GM : マリ「なんかお姉様とかよばせてほしいとかなんとか。なんなんだろう、あれ?」
頼子 : 「よく分からないが姉妹になるのは法的に難しいのではないか?」
GM : ユノ「ご飯にしようか」 パクパクタイム
頼子 : 「うむ!」 頂こう。頂こう。
GM : ユノ「そういえば。頼子ちゃん、お姉さんいたよね」
頼子 : 「いる。自慢の姉だ」
GM : マリ「あたしにも自慢の兄貴がいるよ!」
頼子 : 「ほほう!」
GM : マリ「世界を転々として人助けをしてるんだ」
頼子 : 「風来坊というやつか!」
GM : マリ「正義の味方だよ! あたしも将来、兄貴みたいな正義の味方になるんだ。 いいや、正義の味方は今からでもなれる!」
頼子 : 「地域密着型の方がいいと私個人としては思うぞ」
GM : ユノ「頼子ちゃんのお姉さんはどんな人?」
頼子 : 「そうだな。まず美人だ」
GM : 美人ということが決まった。
頼子 : 「目の覚めるような美人だ。纏う空気が違う」
GM : ということが決まった。 マリ「美人以外には?」
頼子 : 「それととにかく強いな。精神的にも肉体的にも」
GM : マリ「強いのか!」 まああんまり話すとデータとずれが出るから辞めておこう(笑)
頼子 : 「強いぞ。超強い。世界一だと私個人としては思っている!」
GM : そんなデータじゃねえ(笑)
頼子 : いや、これは頼子ビジョンだから、色眼鏡だよ(笑)
GM : マリ「そういえば、ユノは兄弟いないの?」
頼子 : 「そういえば聞いたことがなかった。聞きたいな」
GM : ユノ「いないよ。私は孤児だったから。養護施設を出て、今は一人暮らし」 マリ「お、おう」
頼子 : 「ぞ、存外に重い話を引き出してしまった」
GM : ユノ「気にしなくていいよ。私も気にしてないから」
頼子 : 「わ、分かった。私も気にしない!」
GM : ユノ「それに兄弟っていえば。一緒に孤児院で育った子が十人ぐらいいたしね」 マリ「へー」
頼子 : 「大家族だな!」
GM : マリ「賑やかそうだね!」 ユノ「そうだね。そういう時もあったよ」 マリ「ところで! この三人の中で誰が一番かわいいんだろう?」
頼子 : 「いきなりだな!」
GM : マリ「ラブレターが来たんだからいきなりじゃないよ! ちなみにユノはしょっちゅう告白されいる」 ユノ「それほどでもないよ」
頼子 : 「じゃあユノが一番ではないか?」
GM : マリ「えー、やっぱりそうなのかなあ」
頼子 : 「私はラブレターなぞついぞ貰ったことがない」
GM : マリ「もらったじゃん!」
頼子 : 「これは、あー、異界の物質だ!」
GM : ユノ「なにそれ」(くすくす)
頼子 : 「異界の物質らーぶれたーだ。ダークマターと同じだ」
GM : マリ「異界の物質、それ即ちラブレター! というわけであたしもいきます」
頼子 : 「何故だ! 果たし状じゃないのだから来る必要なかろう!」
GM : マリ「わからないよ! モヒカンが十人ぐらい待ってるかも」
頼子 : 「何故モヒカン。そもモヒカン10人もこの学校周辺にはいない。 だからついてくる必要は全くないぞ!」(念押し)
GM : マリ「えー、心配だよー、技使いたいよー、邪っ!て」
頼子 : 「完全に私情ではないか!」
GM : マリ「虎王完了したい!」
頼子 : 「やめろ。私は友人を警察に突き出したくない」
GM : ユノ「それで、頼子ちゃんは誰かと付き合う気はあるの?」
頼子 : 「私が? 誰とだ」
GM : ユノ「告白してきた人と」
頼子 : 「いや、そもそも告白されること自体ありえない」
GM : ユノ「あるんじゃないかな?」
頼子 : 「ない」
GM : まあそろそろ放課後行こうか(笑)
頼子 : そうしよう!
GM : というわけで放課後!
頼子 : うむ!
GM : マリ「それじゃいこっか!」
頼子 : 「いや、どこへだ」
GM : マリ「屋上」
頼子 : 「いつ屋上へ行くなどと言った」
GM : あ、マリは場所知らないのか。
頼子 : うん。
GM : 訂正。 マリ「告白現場に!」
頼子 : 「やめろ! 来るな! お願いだから! 頼むから! 来ないで!」
GM : ユノ「私は用事があるから、もう帰るね。また明日」
頼子 : 「あ、また明日会おう!」
GM : マリ「あ、また明日ー」
頼子 : 「じゃなくてユノもマリを制止してくれ!」
GM : ユノ「それは頼子ちゃんにお任せするよ」
頼子 : 「に、逃げるのか! 友の助けを振りきって!」
GM : てくてく。
頼子 : 「ユノぉー!」
GM : マリ「ふははは、見捨てられたようだな! だけどあたしは見捨てないから安心するといい!」
頼子 : 「それが困るんだ!」
GM : マリ「友達は見捨てない。それがあたしの正義!」
頼子 : 「正義の味方なら大人しく一人で行かせて頂けないか」
GM : マリ「なんで?」
頼子 : 「恥ずい」
GM : マリ「そうでもないよ!」
頼子 : 「何故君が否定する!」
GM : マリ「わかったよ、頼子は仕方ないなあ」
頼子 : 「分かってくれたか……」
GM : マリ「あたしが勝手についていくならいいんでしょ?」
頼子 : 「分かってないッッッ!」
GM : まあそんな問答をして十分後。 頼子は一人で屋上に行くことが出来ました。 つまりカット。
頼子 : うむ。体育館裏と偽っておいた。 こめかみをグリグリしながら、屋上へ向かおう。
GM : 屋上では一人の少年が待っています。
頼子 : あわわ。
GM : 「やっと来たか……」 同じ制服。面識はない。かな?
頼子 : 「お、遅くなってすまなかった」 なんとなく緊張してる。
GM : 「まあいい。許してやる」
頼子 : 明らかにラブレター的空気じゃない気がする。とか思っておく。 「恩に着る」
GM : 少年は、手に持っていたペットボトルをもてあそんでいます。 「お前、2−Aの朝倉だろう」
頼子 : あってる?
GM : あってる。
頼子 : 「あ、ああ。朝倉だ」 らぶれたーだったらどうしよう超緊張する。
GM : 「お前……魔術師、なんだろう?」
頼子 : 「あ、ああ、あー? はぁぁー? はぁぁぁぁぁー?」
GM : 「な、なんだよ。そうなんだろ?」
頼子 : 「はぁぁぁ……頭が痛い……」 こめかみぐりぐりする。
GM : 「おい、僕の質問に答えろよ!」 と、髪がわかめっぽい少年はおこっています。
PL2 : わかめ枠だと!?(笑)
頼子 : 「違うので帰らせて頂いて宜しいか」 凄いうんざりした顔。 「(無駄に緊張してしまった……)」
GM : 「いいわけないだろ、せっかく僕がよんでやったのに!」
頼子 : ぐりぐり。 「はぁー、えー、それで?」
GM : わかめ「言っておくけど、誤魔化しても無駄だからな」
頼子 : 「はぁー、それで?」
GM : わかめ「それで、じゃない。魔術師なんだろう?」
頼子 : 「違うと答える以外にどう答えればいいのか」
GM : わかめ「ふん。強情な奴だな。 神秘の隠匿については気にするな。僕の家は、魔術師の大家だからな」
頼子 : 「はぁ」
GM : わかめ「御門家といえばわかるだろう?」
頼子 : 知ってる?
GM : まあ知ってるんだろう。 御門家といえばこの土地のセカンドオーナーだからな。
頼子 : 「あー、えー? 全く信用出来ない」
GM : わかめ「僕は御門和布(みかどかずふさ)。御門家の跡取り息子だ」
頼子 : 「おー、おー? はぁー?」
GM : わかめ「ほら、これで信頼できるだろう」
頼子 : 「いやー」
GM : わかめ「さっきからはっきりしない奴だな……」
頼子 : 顔って、知ってるのか?
GM : 初めてみたんじゃないか。
PL2 : 御門というと大抵の場合、土御門家の末裔だったりする。 ちなみに土御門といえば室町時代の陰陽師・安倍有世(晴明の14代目の子孫)の末裔だったりする。 没落しつつもプライドが高いのも頷ける。
GM : 実際そうですよ。
頼子 : 「私は顔を知らないのだ。 つまり今騙られたら分からないということだ」 いや、本当は、目を銀色に光らせれば、気配察知で嘘かどうか分かるのだが。
GM : 「はあ? 僕がそうだって言ってるんだから、信用できるじゃないか」 やれやれ、と肩をすくめる。
頼子 : 「なるほろ、信用できた」
GM : 「じゃあ、魔術を見せてみろよ」
頼子 : スッ、と握った手を目の前に突き出す
GM : 「ま、まて」 ペットボトルを屋上において、少し離れます。 「これだ。これにやるんだぞ」
頼子 : いや、それを待たずに、スポッ、と、花を出す。 「今はこれが精一杯」
GM : 「お前何言ってんの? 映画の見過ぎか? 僕は魔術を見せてみろって言ったんだよ!」
頼子 : 「なんだ。種も仕掛けもなかっただろう」 今、季節は夏?
GM : 夏。
頼子 : 半袖だな。強引に花をわかめに持たせる。
GM : 持たされた。
頼子 : ちょいちょいちょいちょいちょい、と、映画と同じく旗のつながったのを出す。 ずーっと出す。 そして屋上の扉から後退りしながら出てこうとする。
GM : 「ま、待て待て! そんな奇術まがいのもので納得できるか!」
頼子 : 「ち、しっかり魔術を使ってやっただろう。 そもそも何故魔術を見たがる、自分で使えばいいだろう」 ぐるぐるぐる、と旗を回収しつつ。 「魔術なぞ見ても面白くも何とも無い、そもそも私は使いたくない。 頭が痛い、だから帰りたい、早々に退散したい」
GM : 「ぼ、僕は魔術をこれから学ぶんだ」
頼子 : こめかみを強くグリグリしながら。
GM : 「だからお前のものを参考の一つにしてやろうと思ったんだよ」
頼子 : 「今のでいいだろう」
GM : 「僕は奇術師になるんじゃない、魔術師になるんだ!」
頼子 : 「ああそうか、一番重要な事を言い忘れていた。 私にとって最も重要な事を言い忘れていた。 私らしくもないミスだ。済まなかった」
GM : 「なんだ?」(きょとんと)
頼子 : 「私は『魔術師』が嫌いなんだ。 だから『魔術師』になる奴の手助けなんぞしたくない。 その為速やかに退散したい」
GM : 「お前魔術師だろう!」
頼子 : 「魔術使いだ。詐欺師でもいいぞ、ペテン師でも許そう。 だが魔術師と呼ぶのは許さん」 と言って、屋上から出る扉に歩いていく。
GM : わかめは唖然としてます。
頼子 : じゃあ、屋上から出そうになった段階で、振り向こう。 「ああ、そうだ。ミスを2つもして君に手間をかけたのだから、埋め合わせはしてやるべきだな。 魔術を見せてやる。ペットボトルを持て」
GM : 「あ、ああ」 持ちます。
頼子 : 持つと同時に、ペットボトルに向かって不可視の魔術を放って、ペットボトルを破裂させる。
GM : ばしゃーん!
頼子 : そしてわかめに水をぶちまける。
GM : わかめ「ぎゃあ!」 しりもちをつきます。
頼子 : 「魔術は見えるものばかりではないということだな。 ではさようなら。御門家のおぼっちゃん」 今度こそ去る。
GM : というわけで、去りました。 御門和布をよろしく!
頼子 : よろしくわかめ!(笑)
PL2 : 完全なわかめだな(笑)
GM : というわけで一人で帰る頼子だった。
頼子 : うむ! GM : 帰る途中姉と遭遇する。
頼子 : お。
GM : まあ帰り道で姉と会うんだけど。 とりあえず一番目につくのは、姉は一人じゃない。
頼子 : んん?
GM : 十人ぐらい取り巻きをぞろぞろ連れてる。
頼子 : おおおおお!?
GM : しかしこれはいつものことだから気にするな。
頼子 : い、いつものことなのか。なんだ。良かった。
GM : 姉自身は、白姫学園の制服に 長い黒髪。あいぱっち風の眼帯をしている普通の女子高生だ。
頼子 : 眼帯以外は普通だ。
GM : ハートの眼帯。
頼子 : 凄い眼帯だな!(笑)
PL2 : ラブリー眼帯に見えるんだが(笑)
頼子 : 十兵衛ちゃんかよ(笑)
GM : よくわからないけどそうなんじゃないかなあ! 色は黒ね。
頼子 : では声をかけよう。
GM : 「あら、頼子」 声をかけてきます。
頼子 : 「あ、お姉ちゃん。奇遇だね」
GM : 「そうね。ここで会うのは珍しいわね。一人なの?」
頼子 : 「まあ、なんて言うか、いろいろあって……」(こめかみをぐりぐりしつつ)
GM : 「そう」
頼子 : 「お姉ちゃんは?」
GM : 「見てわからないの?」
頼子 : そう言われたら考えこむ。
GM : 考え込んだ。
頼子 : お姉ちゃんは何故ちょうど私と会ったのか!
GM : 君がいつもより遅かったんじゃねえの。
頼子 : 「あっ、ごめん。帰り道だった」
GM : 「帰り道よ」
頼子 : 「一緒に帰っていい?」
GM : 「どうして?」
頼子 : 「え?」
GM : 「どうして? 理由は?」
頼子 : 「えーと……一緒に帰りたいから……じゃ、だめ?」
GM : 「何故一緒に帰りたいの?」
頼子 : 「お姉ちゃんと一緒にいたいから、じゃ、だめ?」
GM : 「百回回って象の真似をしなさい」
頼子 : 「えええええー、百回回ってるうちに倒れる」
GM : ぞろぞろ、歩き始めます。
頼子 : 後ろからついていく。とぼとぼ。
GM : ぞろぞろ。
頼子 : とぼとぼ。
GM : 「頼子」 呼ばれます。
頼子 : 「はい!?」 ぱっと顔を上げて返事する。
GM : 「貴女はなんなの? あとで答えを聞くわ」 それだけいってまた歩き始めます。ぞろぞろ。
頼子 : 「後で……分かった」 お姉ちゃんはよく分からない人だ。 だが私にとっては愛すべきお姉ちゃんだ。
GM : その後も姉は適度にツレをぱしりながら、朝倉家に着くと手を上げて解散させます。 そして先に家に入っていく。
頼子 : その後に入っていく。
GM : ちなみに朝倉家はちょっとした屋敷です。
頼子 : まあ、なんとか家ってついてるくらいだからな。
GM : 朝倉母「お帰りなさい頼子さん」 母……という名目の中年女性が出迎えます。
頼子 : 「ただいま」
GM : まあ実際血は繋がってなくても母親なんですが、何か遠い感じです。 いつものことですが。
頼子 : よそよそしいってやつか。私もそれなりに挨拶する。
GM : 朝倉母「戸棚にお菓子があるから食べていいですよ」
頼子 : 「分かりました。ありがとうございます」
GM : 朝倉母「それから本部から本が届いていましたから、目を通しておいてください」
頼子 : 「……わかりました」
GM : 本……まあ魔導書ですね。毎日大体そんな感じ。 姉は、台所で牛乳でどら焼きを食しています。
頼子 : 私もお菓子を一緒に食べよう!
GM : 母は洗濯物を取り込んでいる そういえば姉の名前、なんて読むんだ?
頼子 : ひろむ。 弥夢、だよね。
GM : 弥夢「牛乳はこれで最後よ」
頼子 : 「えっ」
GM : 弥夢「買ってきなさい」
頼子 : 「あ、え、う、うん。分かった」 お姉ちゃんの圧力にはなんとなく勝てない。
GM : 母「私が行きますよ」
頼子 : 「あ、あー、お願いしていいですか」
GM : 母「はい。頼子さんはなんの牛乳がいいですか?」
頼子 : 「おいしい牛乳でお願いします」
GM : 母「わかりました」 買い物かごを持って出かけていきます。台所は無言の空間に。
頼子 : 一緒に座って、自分もお菓子を出して食べる。
GM : 飲み物は?
頼子 : お茶か水を適当に出して。 っていうかどら焼きに牛乳は、違う(笑)
GM : なんだとお!(笑) 「どら焼きには牛乳でしょう!」 いきなり怒り出す。
PL2 : 牛乳は何にでも合う万能飲料説(笑)
頼子 : 「え、いや、お茶じゃないですか普通!?」 驚きつつも突っ込む。実際自分はお茶。
GM : 「貴女とは趣味が合わないようね」
頼子 : 「はっ、いや、いえ、牛乳ですよね!」
GM : 「お茶と言ったじゃない、死にたいの?」
頼子 : 「あー、うー、ごめんなさい」
GM : 「もういいわ」
頼子 : 「うう……」
GM : 牛乳とどら焼きを持って台所を出ていきます。
頼子 : 「やってしまった……」 出ていってから大後悔する。
GM : これが君の姉、朝倉弥夢です。
頼子 : 私の十倍変人だ!(笑) でも好きだ。
GM : そうか?(笑)
頼子 : そう、か?(笑)
GM : 基本的に、周囲全てから慕われている人間ですが 君には何か冷たい感じです。
頼子 : 何故だ……私はこんなに好いてるのに。
GM : 両親も明らかに姉を贔屓している。 まあだいたい、前日譚1はこんなところだ!
頼子 : 分かった!
GM : 唯野マリと、上友ユノという友人との関係と性格。 そしてわかめとの出会い。ちなみにわかめはあの後もたまにちょっかいをかけてくる。
頼子 : わかめ、可愛いんだよなぁ(笑)
GM : 悪いうわさを流したりとか。
頼子 : わかめ、うざいんだよなぁ(笑)
GM : そして君の姉。
頼子 : 愛すべき姉。
GM : 彼女は一年後、集団自殺事件が起こった直後に失踪します。
頼子 : 集団自殺。
GM : このときの犠牲者は朝倉家四人、親類八人、学生三十人、教師五人。
頼子 : げえー!(笑) お姉ちゃん何してんだ!
GM : あ、朝倉家四人というのは、つまり君と姉以外はみんな死んだということです。
頼子 : 何故。
GM : 同時に失踪してしまったのでわからない。 そのため、朝倉頼子も失踪を決意するんですが
頼子 : 気になる。
GM : そのシーンは次の機会にやろうか。
GM : PL2さん的にはどうだった?
PL2 : ……アレが私のマスターか。 思ったよりは、そう……普通な印象がありますね。
GM : 普通か。変人のランクを消すか。
PL1 : 普通、か?(笑)
GM : PL2さん的には普通らしいぞ! もっとキャラをつけろと言いたいらしい。
PL2 : 姉が突き抜けているので比較対象もあるのかもしれませんが。 今の所「変人」と呼べるほどの奇行もしてないしなぁ。 敢えて言えば「一休さんのポーズ」をよくやるくらい?
PL1 : じゃあ聖杯戦争開始時にはもっと頭おかしくなっておこう。
GM : 姉はさておき。 友人二人とわかめはわかった?
PL2 : わかめは、まぁわかめだからわかめだとして。 活発で行動派の友人と、ちょっとミステリアスな友人ですね。
GM : 御門和布。 かずふさ、と読むんだけど。まあ、わかめ、でも変換できる。 わかめ=和布
PL2 : (カチャカチャ)和布、ホントだ……というか、鬼か(笑)
GM : わかりやすくていいじゃないか(笑)
PL1 : 和布、ほんとだ。
PL2 : むしろ、かずふさのほうで変換できない(笑)
GM : そりゃかずふさは、当て字だからな(笑) あ、髪はウェーブしてます。
PL2 : もう、はっきり「わかめヘアー」と言え(笑)
GM : あらゆる行動がわかめ…!
PL2 : わかめ・オブ・わかめ。
PL1 : 友人2人とわかめはわかった!
GM : 上友ユノはあれです。ときメモ1のラスボス的な。
PL1 : うわわかんねえ。
GM : わからないなら、わからなくていい! 次も暇見つけて、失踪する前日譚2をやって、そうしたらいよいよ本編開始ですね。
PL1 : 了解した。